Novelbright(略称:ノベブラ、ノーブラ)の「拝啓、親愛なる君へ」は、ボーカルの竹中雄大さんが作詞・作曲、ギターの沖聡次郎さんが作曲を担当した、さわやかなロックナンバー。
2019年9月にリリースされた2ndミニアルバム「EN.」(アンピリオド)のリード曲で、ラスト8曲目を飾ります。
疾走感あふれるNovelbrightの演奏シーンと、手紙がモチーフの物語シーンが交錯するMVも話題です。
路上ライブや会場限定で販売された自主制作EP「AcoBright1」(2019年7月)には、アコースティックバージョンが収録されています。
今回は「拝啓、親愛なる君へ」の歌詞の意味を考察していきましょう。

拝啓、親愛なる君へ 歌詞考察
手紙みたいなラブソング

歌詞の冒頭はタイトルと同じです。
続く歌詞を踏まえると、この曲そのものが「主人公から恋人へ贈る手紙のようなラブソング」になっていると考えられます。
2人の関係性は恋人同士のほか、夫婦、友だち、仕事仲間などいろいろ当てはまるでしょう。
「大切な人へ贈る手紙みたいな歌」として自由に想像をふくらませることができますが、基本的にラブソングという路線で解釈していきます。
MVにもさまざまな関係性の2人と手紙が登場していて、そのなかでも歌詞に最も近いと考えられるのが「誕生日を一緒に過ごす恋人同士」ではないでしょうか。

まず主人公は恋人との出会いを回想しています。
主人公は誰とでもすぐに仲良くなれるタイプではありません。
とくにクラス替えがある学校などでは、グループからはぐれたような気分になり、困ることもあるものです。
それでも主人公は自分らしく輝ける「居場所」を見つけようとして、前向きな行動に出ました。
具体的には描かれていませんが、音楽活動を始めるなど、自分らしいと思える道に進み始めたのでしょう。
悩みを抱えながらもポジティブに行動したときに恋人と出会った、という流れです。

1番のサビで描かれているのは、現在の「特別な日」に一緒にいる2人。
交際何年目の記念日、結婚記念日など、この曲のリスナーにとってそれぞれのスペシャルな1日を当てはめることができるでしょう。
恋人の誕生日に、主人公が手紙のような歌をプレゼントしていると想像することも可能です。
あるいは主人公の誕生日で、そばにいてくれる恋人こそがかけがえのないギフトみたいだと伝えているパターンも考えられます。
2人の思い出

主人公はこれまでの2人の道のりを回想しています。
2人は長いあいだ交際していて、過去には主人公が尖っていた時期もあるようです。
自分らしい「居場所」を見つけ、前向きに進んだものの、なかなか思い通りにはいかなかったのかもしれません。
それでも主人公はイライラしていた自分が悪いとわかっていて、恋人には迷惑をかけたと感じています。

たとえば学生時代に音楽という自分らしさを発揮できる夢を見つけたとしても、仕事として成り立つかどうかはわかりません。
音楽活動に限らず、社会人になったばかりの頃は理想と現実のはざまで苦しみがちです。
主人公もまわりに反発したり、グチをこぼしたり、大変な時期を過ごしたのでしょう。
それでもネガティブな状態のままでは悪循環から抜け出せません。
どうにかポジティブな方向へ進むように、主人公を支えてくれたのが恋人でした。
そんな恋人に、主人公は感謝の気持ちを伝えています。

主人公が荒れていたとき、悪循環から抜け出せるよう、上手に導いてくれた恋人。
愛想をつかして離れることもなく、甘やかしすぎず厳しすぎない絶妙な関係性を築いてきたと考えられます。
調子が良くないとき、ダメなことばかりしてしまったとしても、それは本人が一番わかっていること。
信頼関係を築けたからこそ、主人公は「特別な日」に恋人へ感謝を伝えたくなったのでしょう。
世話になってばかりではなく、恩返しをしたい、という話です。
実際、この曲が恋人に贈るポジティブなラブソングになっています。
特別な日を大切に過ごそう

ほとんど誰とでも良好な人間関係を築ける人もいますが、主人公は悩みがちなタイプです。
そんな主人公にとっては自分らしくいられるかどうかが、重要な判断基準になります。
仕事でも恋愛でも、もがく姿までさらけ出せたうえで、前向きに進むことができる状態がベスト。
さまざまな経験を経て、恋人が自分の「居場所」と痛感できるようになったのでしょう。

この曲自体が「歓びの歌」になっています。
そもそも主人公は根っから明るい性格ではなく、悩みも多いタイプのようです。
それでも恋人のおかげで、これほどポジティブなラブソングを歌えるようになりました。
これから辛いことが起きたとしても、「特別な日」を大切に過ごしながら、前向きに乗り越えることができるでしょう。

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さいごに
「拝啓、親愛なる君へ」は基本的にラブソングですが、幅広く解釈できるようになっています。
Novelbrightというバンドの物語を重ねることも、Novelbrightからファンに向けたメッセージとして受け取ることもできるでしょう。
自由に想像をふくらませてお楽しみください。