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グッド・バッド・バイ【My Hair is Bad】歌詞の意味を考察!文学的なタイトルと歌詞を読み解く!

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今回はMy Hair is Badが2020年12月23日にリリースされた配信シングル「love」の2曲目に収録された「グッド・バッド・バイ」の歌詞考察をしていきます。

「グッド・バッド・バイ」は、ヴォーカル・ギターの椎木知仁さんが作詞作曲を手掛けました。

では早速歌詞の考察を始めていきましょう!

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グッド・バッド・バイ 歌詞考察

タイトルと歌詞の文学性

まずタイトルを見てふと脳裏に浮かんだのが作家・太宰治小説「グッド・バイでした。

グッドとバイの間にバッドがあるものの、カタカナ表記であることや言葉と言葉の間に点(・)が配置してあることから、一瞬太宰の未完の遺作のタイトルと空目をしてしまったのです。

それに加え、歌詞もパッと見て一般的なJポップやロックの歌詞の感じはせず、小説の様に文字がびっしり詰まっている、という印象を持ちました。

これらを踏まえ、何となくですが文学性の高い歌詞になっているのではないか、と期待しつつ歌詞を紐解いていきたいと思います。

残り時間は三分半

残りあと三分半だった
もう二度と会えない気がしたんだ
数秒間を永遠に思うくらい
バッグを揺らしたまま走っていた
一言目なんて言うかなんて
決めるどころか思いついてないが
君が帰る前に
叶うならこの瞬間だけ、時よ止まれ

この歌詞の登場人物は主人公「」と「」の二人です。

残り時間は三分半という短い時間の様ですが、一体何故時間を提示しているのか惹きつけられます。冒頭からとても印象的なフレーズです。

時間を提示した理由がその後続きます。

「君」と「会えない気がし」て、主人公は「君」の後を追いかけて走り出したのです。

また「君」を追いかけたところで何を言うかはまだ「思いつき」もしていない状態ですが、とりあえずは二度と会えなくなる前に会って話がしたいと思っている様です。

「三分半」「数秒間」「永遠」「この瞬間」「時よ止まれ」等、時を表す言葉やフレーズが連なっています。

一秒も無駄にできず、一刻を争うかのように、主人公が切羽詰まっている様子が伺えます。

放課後、下駄箱の中に
手紙なんて入れられない
折れた踵直したスニーカー
掲示板に置き去りの折り紙
もう縁がない電話ボックスも
映画のセットのようだろう

「放課後」「下駄箱」等の言葉から舞台は学校というのがわかります。

主人公と「君」の二人が付き合っていた時は、下駄箱の中に手紙を入れたり、学校に設置してある電話ボックスから相手に電話をしたりしていた様です。

「もう縁がない」とありますので、二人は既に別れてしまっているのが見て取れます。

もしこのまま永遠に主人公と「君」が会えなくなってしまった場合、馴染み深い光景、場所やモノ全てが、まるで「映画のセット」の様によそよそしく感じることとなるだろうと表現しています。

人もまばらなガランとした放課後の学校の少し寂しげな佇まいが丹念に描かれ、ノスタルジックな感じがします。

鳥に強い追い風が吹くように
不意な恋に故意、覆い被すように
夕陽が綺麗と話す君を思い出した

ここでは主人公が「君」との思い出の一場面を思い出します。

鳥が「強い追い風」で後ろから強い力で押し出される様に、また突然な「恋」に作為的に上書きするように「君」の思い出が主人公にフラッシュバックします。

その思い出とは「君」が「夕陽が綺麗と話す」ことです。

放課後に一緒に綺麗な夕陽を見て、思わず「君」が主人公に言った言葉とその情景が不意に思い浮かんだのでしょう。

ノスタルジックな情景と切ない主人公の心情が伝わってきます。

残り時間は一分

二分経ったくらいか
汗ばんだシャツに気付いていた
駅まであと一分もないのに
君の後ろ姿、小さく見えてた
改札の奥、歩いて行った
ついに踏切鳴り出してしまった
遮断機が閉まる前に
叶うならこの瞬間だけ、時よ止まれ

ここでも冒頭に時間の経過が描かれています。

二分経過したところで主人公は走ってかなり汗をかいているのに気付きます。

ここで「駅まであと一分もない」とあり、この楽曲の冒頭の歌詞の「残りあと三分半」の意味が解明されます。

そして「君」が駅に既に到着し、改札を通ってしまっているのが見えます。

しかし、主人公はまだ踏切の手前で「遮断機」に行く手を阻まれるか否かという状況の様です。

何とか「君」に追いつきたい一心で「この瞬間だけ、時よ止まれ」と願わずにはいられない程、「君」を繋ぎ留めたいという主人公の強い感情が伺えます。

中庭の蝶々や削れたチョーク
汚れた青い如雨露
自転車小屋の錆び
蛇口で溢れた水
はしゃいで自転車落ちそうになったこと
あの日の二人の帰り道を一人走っていた

ここでも主人公と「君」との学校生活の思い出が丁寧に描かれています。

「中庭」「チョーク」「如雨露」「自転車小屋」「蛇口」「自転車」等の言葉が並べられ、いかに二人が楽しく幸せな学校生活を送っていたかがわかります。

しかし、放課後はいつも二人で帰宅していたはずの「帰り道」をここでは主人公一人が走っており、もの悲しさや切なさが伝わってきます。

間違いに間違いがなくたって
答えなきゃ間違いもないように
この問いにもう一度挑戦するなら今しかない

ここでの「この問い」とは何を指しているのでしょうか?

恐らくこのまま二人が別れるかよりを戻すか、という問題ではないかと思います。

既に二人は別れてしまっていますが、主人公は別れてしまったのは間違いではないか、という思いと別れて正解だったという思いに揺れ動いていたのでしょう。

その気持ちの揺らぎが彼を走らせたと言えるのではないでしょうか。

残り時間は数十秒間

最後の数十秒間だ
夢中で階段駆け上がった
到着した車両に乗る君が
跨線橋からはっきり見えてた
発車のベルが鳴り響いた
扉が閉まる音と同時、やっと着いたホーム
車内の君と目が合っていた

ここでは既に「君」が乗る列車がホームに到着しており、乗り込む姿を目にしています。残りは僅か「数十秒間」というギリギリの状態です。

主人公がホームに到着するのと同時に「君」を乗せた列車の扉は無常にも閉まってしまいます。

しかし、「君」と「目が合っていた」のが、せめてもの救いと言った感じの状況です。

窓越しに通りすぎる君が
僕の後ろ指差して何か言った
立ち止まったままで
僕は思わず振り返った
そこにはあの日見たのと似た
綺麗な夕陽があった

結局、主人公は「君」とは言葉を交わすこともなく、別れてしまうわけです。

「君」が主人公の背後を指さし、振り返ると「綺麗な夕陽」がそこにあるというラストで締めくくられています。

ちょうど走っている最中に不意に思い出した「君」との思い出とあまりに酷似している光景に、胸が痛む様な、少し泣きたくなる様な切なさと悲しさが入り混じった複雑な気持ちにさせられます。

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さいごに

歌詞を紐解いてきて、本楽曲の「グッド・バッド・バイ」という目を惹くタイトルが腑に落ちたのではないかと思います。

英語のGood byeは「さようなら」という別れの挨拶です。

それをカタカナ表記で「グッド・バイ」とした上で、更に英語good(グッド)の反対bad(バッド)という言葉を挿入したタイトルとなっています。

「グッド・バイ」と言うにはあまりに後味の悪い、悲しいラストでした。

全く「グッド」ではないラストは、「バッド・バイ」と言う方が相応しいと感じられます。

「さようなら」という別れの言葉は「グッド・バイ」だけれども主人公にとっては「バッド」を追加せずにはいられなかった、そんな心情が読み取れるタイトルです。

リアリティ溢れ、場面が鮮明に目の前に広がるかのような歌詞となっています。そして、言葉選びが秀逸な青春小説を読んでいる気分になるのが本楽曲「グッド・バッド・バイ」です。

作詞・作曲を手掛けた椎木さんの才能に拍手を送ると共に、My Hair is Badの今後の楽曲にも注目したいですね!

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