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月虹【BUMP OF CHICKEN】歌詞の意味を考察!主人公にとっての「探し物」とは?

今回は2019年7月10日にリリースされた9枚目のアルバム「aurora arc」に収録された「月虹」の歌詞考察をしていきます。

ヴォーカル・ギターの藤原基央さんが作詞作曲を手掛けた「月虹」は、TVアニメ「からくりサーカス」の主題歌です。

では早速歌詞の考察を始めていきましょう!

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月虹 歌詞考察

TVアニメ「からくりサーカス」の世界

まずはアニメ「からくりサーカス」のあらすじを簡単にご紹介しましょう。

父親の遺産相続をきっかけに命を狙われている小学5年生の才賀勝(さいがまさる)は、青年・加藤鳴海(かとうなるみ)に出会い助けてもらいます。勝を狙う相手は高い戦闘能力を持つ人形遣い達で窮地に陥ってしまいます。そんな二人を救うのは銀髪の少女しろがねで、懸糸傀儡(マリオネット)を操ることができます。偶然出会った三人は波乱に満ちた運命に巻き込まれていく、というストーリーとなっています。

サーカスをモチーフにしたアクション&ダーク・ファンタジーの世界観が特徴の作品です。

失くしてしまったモノの大きさ

夜明けよりも手前側 星空のインクの中
落として見失って 探し物
心は眠れないまま 太陽の下 夜の中
つぎはぎの願いを 灯りにして

歌詞の中の登場人物は「僕」「あなた」の二人です。

まだ夜が明ける前で外も暗い時間帯、主人公は”あるもの”を失くしてしまって落ち着かない様子で寝られないでいます。「探し物」は主人公にとってかなり大切なモノなのでしょう。昼夜を問わずその「探し物」を見つけたいという強い思いが感じられます。

何も要らない だってもう何も持てない
あまりにこの空っぽが 大き過ぎるから

主人公にとって「探し物」の存在があまりにも大きくて、心は空虚な状態の様です。心にぽっかりと穴があく、という表現がぴったりです。

多くのものを所有してではなく、「探し物」の不在から「何も要らない」「何も持てない」状態の主人公。かなりの精神的なダメージを負っているのが見て取れます。

たった一度だけでも頷いて欲しい
鏡の様に手を伸ばして欲しい
その一瞬の 一回のため それ以外の
時間の全部が 燃えて生きるよ

「一度だけ」「一瞬」「一回」と言う言葉が連なっています。複数回ではなく一回だけで良いので、自分に対して「頷いて」「手を伸ばして」欲しいと願っています。つまり主人公を認めて欲しいという願いが描かれているのではないかと思います。

僕の正しさなんか僕だけのもの
どんな歩き方だって会いに行くよ
胸の奥で際限なく育ち続ける
理由ひとつだけ抱えて
いつだって 舞台の上

主人公の「僕」は正義感を抱いて生きているのでしょう。「僕」の持つ正義はほかならぬ「僕だけのもの」なのです。

そして、どの様な形であれ「会いに行きたい」と思う相手がいるようです。それはまだ歌詞の中には出てこない「あなた」なのでしょうか。だとすれば、「あなた」こそが「探し物」だと解釈できそうです。

心にしまっている「理由」とは一体どんなものなのか、ここではハッキリしていませんが、「あなた」に「会いに行」く理由を胸にいつも舞台上に立っている様です。

アニメでも主人公・勝と少女しろがねはサーカス団に身を寄せますが、様々な思いを胸にサーカスのステージに立つ姿とリンクする箇所と言えるでしょう。

探し物と忘れ物

思い出になれない過去 永久リピート 頭ん中
未だ忘れられない 忘れ物
謎々解らないまま 行かなくちゃ 夜の中
今出来た足跡に 指切りして

主人公には過去に何か思い出に出来ない様な出来事があり、いつまでも脳裏からその「過去」が離れない状態にいます。

「過去」=「忘れ物」と解釈してよいと思いますが、「忘れられない」「忘れ物」とあり「過去」への執着が感じられます。

主人公は「忘れ物」を見つけるため夜中に出発しようとしています。

つまり、「忘れ物」=「探し物」という事でしょう。

また、前述した通り「探し物」が「あなた」であるならば、主人公は「あなた」の事が忘れられず、執着し、昼夜構わず探しているという状況にある、と言えるでしょう。

同じ様な生き物ばかりなのに
どうしてなんだろう わざわざ生まれたのは

ここは少し哲学的な歌詞となっています。

人は皆似たり寄ったりなのに、自分は何故生まれてきたのだろう、という根源的な問いを自分自身に投げかけています。

精神的ダメージを抱えている主人公がその様な自分の”存在理由”に思いを巡らせ、苦悩しているのではないでしょうか。

「あなた」の存在の大切さ

世界が時計以外の音を失くしたよ
行方不明のハートが叫び続けるよ
あっただけの命が震えていた
あなたひとりの 呼吸のせいで

ここでもう一人の登場人物である「あなた」が出てきます。

この世から時計の音以外が消失したということは、「あなた」の「呼吸」する音や心音すらも聞こえないという事なのでしょう。しかも「ハート」は「行方不明」です。

それほど、「あなた」の不在は主人公に酷いダメージを与えている様です。

いつかその痛みが答えと出会えたら
落ちた涙の帰る家を見つけたら
宇宙ごと抱きしめて眠れるんだ
覚えているでしょう
ここに導いた メロディーを

「痛み」がなくなり、「涙」を流すこともなくなった時というのは、主人公が「あなた」を見つけた時と解釈できます。なぜなら漸く「眠れる」様になるからです。

「宇宙」という言葉が出てきて、随分と壮大なイメージが浮かぶ歌詞となっていますが、非常に安心し幸せな心情が見て取れます。

耳と目が記憶を 掴めなくなっても
生きるこの体が 教えてくれる
新しい傷跡に 手を当てるそのたびに
鮮やかに蘇る 懐かしい温もりを

ここでは精神と肉体が描かれています。

聞こえてくる音や見えるモノを脳が忘れてしまっても、自身の体が記憶しているのです。

また体に残る「傷跡」に触れれば、かつての「温もり」すら思い出せると言っています。

脳は頼りない存在だけれど、「生きているこの体」は信頼できるものであると明言しています。

世界が笑った様に輝いたんだよ
透明だったハートが形に気付いたよ
どこに行ったって どこにも行かなかった
あなたひとりとの 呼吸のせいで

冒頭ではかなりネガティブな雰囲気の歌詞でしたが、ここで非常にポジティブになっています。

これまで暗かった「世界」は輝き、行方不明だった「ハート」も元通りになっています。

前半では「あなたひとりの」となっていた歌詞が「あなたひとりとの」となっています。”あなたとの呼吸”というのは、あなたと呼吸を合わせていたということでしょうか。

物理的には主人公と「あなた」は離れていても心の中で息を合わせるようにしていたから、いつも二人は一緒にいた、と解釈できるかもしれません。

たった一度だけでも頷いて欲しい
どんな歩き方だって会いに行くよ
あっただけの命が震えていた
理由ひとつだけ 虹を見たから
いつだって 舞台の上

ラストでまた主人公は自分を認めて欲しいと願い、どの様な形であれ「あなた」を探すと言っています。

そして主人公が「あなた」を探す理由が「虹を見たから」と明らかにされます。

ここで漸くタイトルの漢字の一文字「虹」が出てきましたね。

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さいごに

本楽曲タイトルの「月虹」(げっこう)という言葉はあまり馴染みがないですが、一体どんな意味なんでしょうか?

広辞苑によると”月の光で見える虹。光が弱いために色彩が淡く、白く見える。白虹。”と定義されています。

またWikipediaによるとハワイ諸島のマウイ島では月虹を目撃した人には”幸せが訪れる”との言い伝えがあるとのことです。

「あなた」を探し、幸せになることを重ね合わせる主人公の心情が非常に健気であると同時に、いかに「あなた」が大切で大きく、不可欠な存在であるかが伺えます。

アニメ「からくりサーカス」の中での勝のしろがねへの心情や行動がこの歌詞と重ね合わさり、胸にグッとせまるものがありますね。

このアニメの主題歌となった「月虹」は疾走感溢れる曲調複雑な感情がこぼれ落ちそうな歌詞が融合した秀逸な楽曲となっています。

本楽曲を手掛けたBUMP OF CHICKENの今後の曲にも注目したいですね!

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