Vaundy(バウンディ)さん「二人話」の歌詞の意味を考察します。

二人話 歌詞考察
不確かな日々を終わらせる?
僕と君の不確かな
日々をここで終わらせたい
思い通りにならない
明日を見たい僕と君の不確かな
出典:二人話 / 作詞・作曲:Vaundy
相槌をここで終わらせたい
革命的な前夜に
今夜はしたい
「二人話」は、NHN PlayArtの大規模対戦ゲーム「A.I.M.$ -All you need Is Money-(エイムズ オールユーニードイズマネー)」(2021年11月16日:サービス終了)に登場する10代のカリスマギャング「神門(みかど)」のキャラクターソングとして書き下ろされました。
「A.I.M.$(エイムズ)」は制限時間5分で、51人のギャングが現金を奪い合うバトルゲーム。
神門は10代のギャングチーム「クレイジーラット・オブ・ドブ(COD)」のリーダーで、専用武器「ジ・アース」を操るハンタータイプのギャングです。
父親と確執があり、クレイジーラット・オブ・ドブのメンバーは「神門、竜児&みかん、ありしあ」、アジトの門番はアマノ。
こうした背景を踏まえると、語り手の「僕」は神門、「君」は父親、竜児、ありしあ、アマノのうち誰かが当てはまるのではないかと推察できます。
ただ、ゲームのサービスは終了しており、ゲームを離れて「大切な人を思う歌」としても解釈できる歌詞になっているので、今回は幅広く考察していきましょう。
「二人話」という曲名どおり、「僕と君の2人の物語」が描かれています。
ただ、2人の関係性はこれまで「不確か」だったようです。
その「不確かな関係性を今夜で終わらせたい」と語り手の「僕」は考えています。
ただ、「どのように不確かだったのか?」については具体的に描かれておらず、そういう意味も含めて二重に「不確か」になっているともいえるでしょう。
「付き合っているのか、いないのか、はっきりしない曖昧な関係のままでいたけれども、明日から付き合おう(あるいは別れよう)」といったラブソングなのかもしれません。
あるいは「これまで勝ち負けをはっきりさせなかったけれど、明日、本気で戦おう」といったライバル同士、仲間、家族の物語とも考えられます。
いずれにしても「僕」が決断したことにより、明日「革命的」なことが起きるので、今夜は「革命的な前夜」という流れです。
わかっちゃいたけど
出典:二人話 / 作詞・作曲:Vaundy
残る悲しみは
「離れ離れになったとしても…」
「離れ離れになったとしても、どうなのか?」という肝心な部分が「…」と「不確か」になっているので、やはり2人の関係性も「不確か」なままです。
相手の「君」が恋人(思いを寄せる人)、ライバル、仲間、家族のいずれにしても「ずっと大切に思っている」と続くのかもしれません。
ここで
出典:二人話 / 作詞・作曲:Vaundy
もしも君が手を掴み
「ねぇ、ずっと同じ」と言えていたら
あぁ
きっと僕らは手を繋ぎ
ねぇ
ずっと変われなかったんだろう
「ずっと同じ、何なのか?」についてもやはり「不確か」です。
それでも「僕」は「ずっと同じままでいるわけにはいかず、変わらなければいけない」と考えていることが伝わってきます。
もう2人で変わっていける
あれから何年たったか
君は元気にしているかい
僕は今日で数えるの
終わりにしたよもう
出典:二人話 / 作詞・作曲:Vaundy
あれから何年だったか
僕は元気にしているよ
でも
あの日不確かの確かを失くしていたよ
2番に入り、1番の「革命的な前夜」は過去の話だったことが明らかになりました。
その翌日の「革命的な日」も経て、結局2人は「離れ離れ」になったようです。
それ以来、「僕」は「革命的な日から何年たったか数えていた」けれども、それも「今日で終わり」とのこと。
さらに「離れ離れになったとしても、元気でいる」けれども、「革命的な日」に「不確かの確かを失くしていた」と後悔しているようです。
その「不確かの確か」とは「曖昧な関係性でいることで保たれていた愛情や絆」といったところでしょうか。
わかっちゃいたけど
出典:二人話 / 作詞・作曲:Vaundy
残る悲しみは
「離れ離れになった今も…」
1番の「革命的な前夜」では「離れ離れになるかもしれない」と想定している段階でしたが、実際に「離れ離れ」になっても、やはり「大切に思っている」と続きそうです。
あの日
出典:二人話 / 作詞・作曲:Vaundy
もしも君が手を掴み
「ねぇ、ずっと同じ」と言えていたら
あぁ
きっと僕らは手を繋ぎ
ねぇ
ずっと変わらなかった
やはり「革命的な前夜」を回想していますが、1番の「変われなかった」が2番では「変わらなかった」になりました。
微妙な違いですが、実際に「僕らが変わった」ことは良かったと感じているようです。
ねぇ
出典:二人話 / 作詞・作曲:Vaundy
あの日々の不確かに
何度心を救われたんだろう
あの日々の不確かを
何度思い出していただろう
あの日々の不確かで
失っていたものも
もういいよ、もういいよ
だから…
「僕」は2人の「不確か」な関係性によって、何かを失っていたので、「確か」な関係性にしなければいけないと考え、「革命的な前夜」に話をし、「革命的な日」を経て、「離れ離れ」になりました。
しかし、実際に「確か」な関係性になると、「不確か」だったときのことを「何度も思い出す」結果になっています。
つまり「不確かだからこそ、成立していた(得ていた)ものもあった」という話でしょう。
ここで
出典:二人話 / 作詞・作曲:Vaundy
もしも僕が手を掴み
「ねぇ、ずっと同じ」と言ったとしたら
あぁ
そっと君と手を繋ぎ
ねぇ
きっと2人で変わっていけるだろう
「離れ離れになっても、ずっと同じ家族(仲間、大切な人)だよ」と「僕」が「君」に寄り添うことができたら、「2人で変わっていけるだろう」といった結末でした。
「君が僕の手を掴み、同じだと言う」ことばかり考えていたのに、「僕が君の手を掴み、同じだと言う」ことをイメージできるようになったところが大きな変化でしょう。
「僕」側にずっとわだかまりがあったけれども、ようやく解消したようです。
そのため「一人言」ではなく、「二人話」になったのではないでしょうか。

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さいごに
「二人話」は「HERO」と同じく、アニメソングやゲームソングらしさが意識されたサウンドになっています。
「A.I.M.$」をプレイしていた人はゲームのキャラクターになぞらえて、より感情移入できるのではないでしょうか。
ゲームを離れても、リスナーそれぞれに「二人話」できる歌詞になっていました。