今回はmillennium parade(ミレニアムパレード:ミレパ)の「Fly with me」という楽曲の歌詞を考察しようと思います。
King Gnuの常田大希さんが率いるクリエイター集団・millennium parade。
最近では細田守監督の最新作「竜とそばかすの姫」の主題歌として使用された「U」が、人気ですね!
今回考察する「Fly with me」もNetflixで配信されている「攻殻機動隊SAC_2045」のオープニング歳t使用されています。
さらに、11月12日に公開される長編アニメーション映画「攻殻機動隊 SAC_2045 持続可能戦争」の主題歌に、本楽曲にアトモミックスを施した新バージョンが提供されました。
楽曲コメント
millennium paradeを率いる常田大希さんはシーズン1への楽曲提供時、次のようにコメントしています。
フルCGで作成された「Fly with me」のMVも、独自の世界観と物語が造られていて、一つの映画のようだ、と高い評価を受けています。
歌詞は全編英語ですが、どの様なメッセージがこめられているのでしょうか?
早速歌詞を見ていきましょう。

Fly with me 歌詞考察

世の中金だ 金が世間を狂わせる
まるで独裁のようだ 脳みそが吹き飛びそう
俺らはただこき使われている クソ、なんて単純な世界なんだ
冒頭から世の中は金で動いているとアングラな表現が使われています。
主人公は金中心の世界に辟易しているようです。
金による独裁、人々は一握りの金持ち達に金でいいように使われています。
主人公の不満が伝わってきますね。

甘い言葉に世界はひれ伏す 今こそ伝えなければ
俺らはモノポリーのゲームをしているんだ 何も知らなかった頃のツケを払わされてる
俺たちは今もこき使われているのだ 何がモノポリーだ バカバカしい
主人公は「金」という甘い言葉に踊らされる人々に、真実を伝えなければと思い立ちます。
モノポリーは経済をテーマにした有名なボードゲームです。
この世界に生きる多くの人は、ルールがわからず参加してしまったことへのツケとして、こき使われています。
世界を舞台にしたバカバカしいお金のゲーム。
強制的に参加させられ、搾り取られている多くの人の目を覚まさせてやろうという主人公の強い心が伝わってきますね。

一緒に楽しもう 一緒にハイになろうぜ
一緒に落ちていこう 俺たちはきっと飛び立てるさ
主人公は、モノポリーから抜け出せない人々を誘います。
何もわからず搾取され続けるのはやめて、ゲームから飛び出そうと呼びかけます。
「ハイになる」「落ちていこう」という表現から、金持ち側に回るわけではなく、金の支配する世界から、自主的に脱落しよう、落ちこぼれてもいいじゃないかという考えが伝わります。

金持ちは全て持ってけ、そして全部吐き出せ マジでお前らなんなんだ
目を覚ませ 大事な仲間たちよ リラックスしてジュースでも飲もう
お互いがどんな目に合ってきたかは分かってるよな クソくらえだ こんな独り言
多くの人を搾取する金持ちに対する怒りをぶちまけています。
そんなに金が大事なら好きなだけ持っていればいい、そしていつか持っていた金を全部吐き出させてやるという攻撃的な心が歌われています。
そんな攻撃的な世界とは反対に、自分の仲間に対してはお互いの傷を慰め合います。
「クソくらえだ こんな独り言」という歌詞から、これまでの歌詞で歌ってきたことは、主人公の理想で、影響力のない主人公はまだ何もなし得ていないことがわかりますね。

ハニー この世の名声を全てくれ まあ、問題は俺らがまだこのゲームの中だってことだ
燃料がなきゃ飛べるやつなんかいないよな兄弟 そろそろ全部捨て去ってこの戦艦に乗り込もう
自分の声に皆が耳を傾けるような影響力がほしいと願う主人公。
どれだけ不満を言っても行動しなければ、永遠に金中心のゲームの中から出られません。
現状の世界をひっくり返すために主人公はついに立ち上がります。
戦艦に仲間を集め、自分たちなりの戦い方でこの世界に反乱を起こそうという主人公の熱い思いが表現されていますね。

鉄みたいな奴らとゲームするのはもう飽きた 大儲けしてもっと盛大なパレードをしようぜ
メイフェアを手に入れたのか お前は真面目にやってたからな
だけど俺は階段を見つけたんだ 世界の荒波を上から見下ろせる場所へ続く階段を
「 metal boys」は、鉄のような体、つまり鉄のように考えの硬い人たちのことを指しているのではないでしょうか?
多くの人は、世界に反旗を翻すことはせずに、穏便に支配者の命令を聞き続けます。
そんな頭の固い人たちは放っておいて、もっと大きなことを成し遂げようと仲間たちを鼓舞していますね。
メイフェアとは、前述のモノポリーで最高価格の土地(一つの目標)です。
与えられたことに疑問を抱かず、真面目にやってきた奴らは、報酬をもらえますが、あくまでゲームの中だけの話。
主人公はもっと大きな視点で、ゲーム(世界)を上から見下ろすことのできる階段を見つけます。
ゲーム内で満足している人々を哀れんでいるように聞こえますね。

その場所はずっと前からそこにあったけど 俺たちは目隠しされ、翼を縛り付けられていたんだ
でも今は、こんなゲームただの子供だましだって分かってる
そうさ、俺はいち抜けた もっと高い場所へ一緒に行きたい奴はいるか?
主人公が到達した世界を見下ろせる場所はもともとそこにありました。
しかし、金持ち達によって自由を制限されていた主人公たちはそこにたどり着くことができません。
世界を舞台にしてプレイされてるゲームに疑問を持ち、子供だましだと気づくと、その拘束は解かれるのです。
ある種の悟りを開いたと言っても良いかもしれません。
金持ちたちのゲームにいつまでも付き合ってやる必要はない。
さっさと抜けてもっと高い場所へ行こう。
革命を起こすため民衆を先導する主人公の姿が浮かびます。

甘い誘惑に世界はひれ伏す そんな世界もう抜け出そう
俺らはもっと楽しんでるって見せつけてやろうぜ
俺らの大事な兵士(仲間)たちと 何もかも捨て去ってやるんだ
さあ戦艦に乗り込もう
金の支配する不自由な世界から抜け出そう。
そんなゲームをしなくたって世の中はこんなにも楽しいんだってことを見せつけてやろうぜという主人公の想いが伝わってきますね。
共に戦う大切な仲間たちと今こそ戦艦に乗り込み、この世界に反旗を翻そうぜ。
アングラな雰囲気が伝わってくるmillennium paradeの魅力が詰まった楽曲ですね。

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さいごに
いかがでしたか?
私達の生きる現代社会もお金によって支配されたモノポリーのゲームのようなものかもしれません。
そこから抜け出し、より高みへと飛び立つことはできるのでしょうか?
聴いていて勇気をもらえる素敵な楽曲ですね。
映画版も楽しみです。
攻殻機動隊の主題歌を作って欲しいというオファーを頂いた時、身体中の血が湧き上がったのを今でも覚えている。
なぜなら俺たちがmillennium paradeで作ろうとしている世界観は攻殻機動隊から多大なる影響を受けているから。
二つ返事でやらせて欲しいと伝えた。
今回主題歌に決定したmillennium paradeのFly with meという曲は、攻殻機動隊 SAC_2045の主題歌であると同時に俺たち自身の主題歌でもある。
そのくらい愛着と思い入れのあるこの楽曲が、攻殻機動隊の一端を担える事をとても幸せに思います。