miletさん「Flare」(2022年1月)の歌詞の意味を考察します。
TVアニメ「王様ランキング」第2クール(2022年1月~)のエンディングテーマとして書き下ろされました。
miletさんが作詞・作曲、蔦谷好位置さんが作曲・編曲した「Flare」の歌詞をチェックしましょう。
「王様ランキング」の概要
十日草輔さんの漫画を原作としたTVアニメです。
主人公はボッス王国の第一王子ボッジ。
「王様ランキング」7位の初代国王ボッス、ボッジが幼い頃に亡くなった前王妃シーナという巨人族の両親から生まれたものの小柄で非力、耳が聞こえず、言葉を話せません。
まわりから軽蔑されていましたが、暗殺集団「影の一族」の生き残りカゲと友だちになったことで人生が動き出す冒険ファンタジーです。

Flare 歌詞考察!
「Flare」に込められた意味

miletさんは「Flare」を書き下ろすにあたり、「王様ランキング」の主人公ボッジに向けてのメッセージを込めたそうです。
つまり「Flare」の語り手はmiletさん自身、「君」はボッジになるでしょう。
1番のAメロでは「先回り」と「後回し」、「吸い込む」と「飛び込む」という反対のニュアンスをもつ言葉が並んでいます。
「未来を先取りしたはずの今日が過去になり、ため息をついている」のはmiletさん自身。
時間に追われ、日々を忙しく過ごす様子が目に浮かびます。
そんなmiletさんの浮かない気持ちを置き去りにするかのように、笑顔で前に進んでいるのはボッジ。
もしかしたら第2クールのエンディングテーマということで早めに曲作りに取りかかったはずだったのに、いつのまにか締め切りに追われて第1クールが進んでいるような状況でしょうか。

1番のBメロでは、miletさんがギリギリの締め切り(デッドライン)と「決めていた」期限を「延ばして」まで、より良い楽曲を作ろうとしている心意気が伝わってきます。
あるいは第1クールに続く第2クールで「景色が変わる」という意味かもしれませんし、第二王子ダイダとの王位継承争いを示唆している可能性もあるでしょう。

タイトルの「Flare」(フレア)には「燃え上がる」のほかに、「(才能などを)誇示する」という意味もあります。
サビの印象的な「光れ」というフレーズこそが「Flare」に相当するでしょう。
誰もが王様にはふさわしくないと軽蔑するなか、ボッジの人柄を知ったカゲは味方になりました。
王様としての資質を総合的に判断する「王様ランキング」がある以上、目指すのは「一番」です。
どのような結末になるのかはわからない段階なので「まだ見ぬ明日」となっていて、「昨日→今日→明日」のうち「第2クール=今日」と解釈することもできるでしょう。
「あなた=ボッジ」に向けて「歌う」miletさんの温かい心に共感して、ともに見守りたくなりますね。
素直な心を大切に!

「Flare」の曲作りをするmiletさんに限らず、音楽活動をしているmiletさんやリスナーの人生、ボッジの冒険を重ねることもできる歌詞になっています。
たとえばボッジにとっては「王様ランキング」1位の王様になることが夢であり「本音」ですが、ボッジを軽蔑しているまわりの人にとっては叶うはずもない「バカバカしい」話にすぎません。
それでもボッジは泣き笑いしながら前に進んでいます。
そんなボッジの冒険を見て、晴れもあれば「雨」もある天気を人生になぞらえると、「どれほど挫折しても夢や挑戦をあきらめない」という強い気持ちがわいてくるのではないでしょうか。

個人の人生それぞれにも浮き沈みはあるものですが、新型コロナのパンデミックにより世界全体が先の見えない状況に陥っています。
まるで「散々な夜」のような時代とも形容できるでしょう。
どれほど前向きに生きようとしても、まったく希望がもてないときもあるかもしれません。
それでも人類にも地球や宇宙全体にも脈々と紡いできた歴史があり、一人ひとりにこれまで生きてきた道のりが存在します。
とくにボッジの冒険を見ると、「継続こそ力なり」と改めて実感させられるでしょう。

真っ暗闇のような困難な状況になるほど心はすさみがちですが、ボッジは呆気にとられるほど素直で優しい心の持ち主です。
その圧倒的な素直さや優しさに、「大切なことを忘れていた」とハッと気づかされる人も多いはず。
そんなボッジだからこそ「あなたじゃなくちゃ」と「果てしない」道のりを応援したくなりますね。

miletさん自身もボッジに勇気づけられ、応援したくなったのではないでしょうか。
エンディングテーマを「歌う」立場でありながら、視聴者と同じ目線で(この場所で)物語の続きを「待っている」ところにも、「王様ランキング」らしい心の温かさが反映されています。

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さいごに
ギスギスした競争社会に疲れ果てることもあるものですが、圧倒的に光り輝くと通常では考えられない展開になる場合もあります。
それが人生のおもしろいところ!
自分らしく「一番に光る」ことを心がけ、今日も前向きに進みましょう。