この記事ではMr.Childrenの『抱きしめたい』の歌詞について考察します。
『抱きしめたい』は1992年に発売されたミスチルのデビュー2枚目のシングル。今も愛される不朽の恋愛ソング。
実は発売当初はなかなか日の目を浴びなかった『抱きしめたい』。しかしミスチルのブレイク後に楽曲のよさがたちまち広まり、今ではミスチルを代表する楽曲へと変貌を遂げています。
雨の夜長を切なく美しく変えてくれる『抱きしめたい』を聴けば、恋愛の凄みについて学べるかもしれません!
『抱きしめたい』歌詞考察
出会ってから時間の経ったふたり
雨のにおいがむんむんに香る湿った夜。
主人公は「出会った日」、すなわち恋人と初めて会った日のことを回顧しています。
少し落ち着いた雰囲気、懐かしむまでの時間の経過からするに、ふたりは出会ってからかなりの年月を経てきたのだと感じます。
少なくとも付き合いだしてから1~2か月の浮足立ったソワソワ感は伝わってきません。
蜜月のよろこびや、ほろ苦さも含んだ大人の恋愛を彷彿とさせます。
一瞬で人は恋に落ちる
回顧のワンシーンでしょうか。
主人公が、恋人とのちょっとしたエピソードを思い出しています。
出会った時なのか、デート中なのかは定かではありませんが、主人公にとってはとても印象的な瞬間だったのでしょう。
ショウウィンドウに見とれてふわっとつまづいてしまったおっちょこちょいな感じ、転びそうになった時の照れた顔、そして、「危ない!」と言って触れてしまった両手のぬくもり。
0.01秒くらいの出来事だったかもしれませんが、こんな瞬間にこそ、人は人のことを好きになったり、愛してしまったりするのでしょう。
二人だけの夢とは
サビの歌詞です。
主人公は何度だって愛しい人を抱きしめたいと強く思います。
ここで登場する「二人だけの夢」とはなんでしょうか?もしかしたら結婚かもしれません。
この歌詞からも、結婚式に『抱きしめたい』を流す人も多いとか。
しかし最も格好良いのが最後の部分。「終わった恋の心の傷跡は僕にあずけて」。
主人公の相手は、いまだに前の恋で傷心している模様。
その傷さえも「自分に託してほしい」と願う主人公の恋心は、もはや無償の愛ではないでしょうか?
ミスチルの楽曲が愛される理由は、こんな格好良さにあるのかもしれません。
傷だらけの「君」を守る
二番の歌詞。主人公の恋人への誓いがそっと歌われています。
「キャンドルを灯すように」からは儚さも感じられ、愛情を育てることの難しささえも感じられます。
なんたって、恋人は前の恋愛にいまだ傷心しているからです。
キャンドルに灯る火は、前の恋でボロボロになってしまった恋人の”恋愛への臆病さ、脆さ”をもイメージさせます。
「心配しないで」という言葉から、「今回の恋愛も終わってしまうではないか?」という恋人の不安を主人公が払拭しているのでしょう。
傷だらけになっている君を、相当強く愛している主人公の強さが窺われる歌詞です。
喜怒哀楽を背負う覚悟で
二番目のサビです。主人公のあふれる思いが綴られます。
もちろん笑うことが多い方が良いけれど、泣いてしまう時だってあります。
喜怒哀楽を共に背負っていくという覚悟も感じられる告白です。
本当に人を好きになった人にしか到達し得ない気概がここにはあります。
これからも一緒に生きよう
最後のサビ。桜井さんの声も徐々に強まる感動部分です。
主人公の恋人への想いが募り、苦しささえ感じる最終節。
「歩いてゆける」の後の転調は、その思いを表現したかのような旋律です。
楽しい嬉しいだけが恋愛ではありません。
悲しい苦しいも随伴する恋愛に覚悟を持って挑み、誰かを愛した人の胸に響く最後です。
ちなみに「歩いてゆける」の転調を提案したのは、音楽プロデューサーの小林武史さん。
桜井さんが持ち込んだデモテープに、アレンジを加えたそうです。
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おわりに
いかがでしたか?
Mr.Childrenの至極の一曲『抱きしめたい』。
恋愛の切なさや甘やかさも十分に含んだ『抱きしめたい』をぜひもう一度聴いてみてください!