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だから僕は音楽を辞めた【ヨルシカ】歌詞の意味を考察!音楽をやめた真の理由とは?

人気の2人組、ヨルシカが2019年に発売した1stフルアルバム『だから僕は音楽を辞めた』の表題曲となった「だから僕は音楽を辞めた」。

音楽を辞めることにした青年「エイミー」がスウェーデンを旅しながらかつてのパートナー「エルマ」に向けて作った楽曲14曲で構成されたアルバムのラストを飾る曲で、MVはYouTubeで1億回再生を突破しました。

アルバムを通して歌詞が一つの物語になっており、「だから僕は音楽を辞めた」では物語の結末が描かれます。

曲を深く聴けば、エイミーがなぜ音楽を辞めることになったのかが分かるでしょう。

今回は、「だから僕は音楽を辞めた」の歌詞を読み解き、解説していきます。

だから僕は音楽を辞めた 歌詞考察

失ったものを思い出す切なさ

考えたってわからないし
青空の下、君を待った
風が吹いた正午、昼下がりを抜け出す想像
ねぇ、これからどうなるんだろうね
進め方教わらないんだよ
君の目を見た 何も言えず僕は歩いた

歌いだしは、夏を想起させる言葉選びが特徴的。

「考えてもわからない」という歌いだしや「ねぇ、これからどうなるんだろうね」という問いかけを見ると、エイミーとエルマのこれからを考えても、展望が見えない行き詰まった心情を表しているのかもしれません。

エルマの目を見て、これまでの様々な思いが押し寄せてきて…結局何も言えなかったんですね。

恋愛を経験すると、一度は経験する出来事でもあるでしょう。

こうした共感しやすい歌詞が、ヨルシカが多くの若者から支持を得ている理由の一つなのかもしれませんね。

エルマを失いながらも捨てきれない音楽への思い

考えたってわからないし
青春なんてつまらないし
辞めた筈のピアノ、机を弾く癖が抜けない
ねぇ、将来何してるだろうね
音楽はしてないといいね
困らないでよ

大切な恋人を失った直後は、つい自暴自棄になってしまうもの。

「青春なんてつまらないし」という歌詞から、エイミーもご多分に漏れず、エルマと過ごした日々を否定したい感情にとらわれているように感じます。

エイミーにとってはエルマが音楽そのもので、もう音楽を辞めるつもりだったのに、エルマがいなくなってもついピアノを弾く練習をしてしまう。

エルマがエイミーの心に残っている証ですね。

音楽をしているとエルマのことを思い出してしまうし、二人で続けていたら再会してしまうかもしれないから、「音楽はしてないといいね」と言ってしまうのかもしれません。

消したいけど消えないエルマへの思いと、音楽への情熱

心の中に一つ線を引いても
どうしても消えなかった 今更なんだから
なぁ、もう思い出すな

心の中で記憶に距離感を持とうとしていても、どうしても忘れることができない苦しさを歌っていると思われます。

辛いことは忘れろという人もいますが、そう簡単には忘れられない人がいるのも事実。

エイミーは繊細ゆえに、深く傷を負いながらもすべてをエルマの責任にできずにいるのでしょう。

これ以上苦しむのは嫌だから、もう思い出してなるものかという思いも感じられます。

何とか誰かのせいにしたい

間違ってるんだよ
わかってないよ、あんたら人間も
本当も愛も世界も苦しさも人生もどうでもいいよ
正しいかどうか知りたいのだって防衛本能だ
考えたんだ あんたのせいだ

失意の中にいるエイミーは、苦しい気持ちを何とか解放したいという思いに駆られています。

その過程で、「どうせ周りの人にはわからない、お前らの言うことはすべて的外れだ」という考えに至り、自暴自棄の状態になっているようです。

本来はエイミーはとても優しい人なはずなのですが、エルマを失った直後ということもあって、悲しみと怒りを周囲の人々にぶつけているように感じます。

現在のエイミーが過去を思う

考えたってわからないが、本当に年老いたくないんだ
いつか死んだらって思うだけで胸が空っぽになるんだ
将来何してるだろうって
大人になったらわかったよ
何もしてないさ

時を経て、大人になったエイミー。

今も、エルマのことが忘れられていないようです。

1番で歌ってきた青春時代のエイミーとは、少し考え方に変化が。

今もあの時の気持ちを言葉にするのは難しいけれど、今以上に年老いてしまうのは嫌だし、記憶を風化させたくないと考えているようです。

死ぬときに、またエルマのことが頭に浮かぶだろうという予測とともに、将来何をしているかとかつて問うた答えが示されます。

失った過去への負い目

幸せな顔した人が憎いのはどう割り切ったらいいんだ
満たされない頭の奥の化け物みたいな劣等感

エイミーの周りを歩く幸せそうな人々への嫉妬や憎しみが顕著に表現されていますが、同時にそんな感情を抱いてしまうエイミー自身の自己嫌悪も感じます。

エルマを失ってから頭に残り続ける劣等感が、膨らんでいくようです。

まだ自分もエルマも許しきれない

間違ってないよ
なぁ、何だかんだあんたら人間だ
愛も救いも優しさも根拠がないなんて気味が悪いよ
ラブソングなんかが痛いのだって防衛本能だ
どうでもいいか あんたのせいだ

周りの幸せそうな人々を見ながら、エイミーが心の中で吐いた毒。

ギブアンドテイクや性悪説という言葉が浮かぶ言葉選びです。

エイミーはエルマをはじめ周りの人々や、自分自身をまだ許せていません

「あんたのせいだ」はエルマだけではなく、世の中の幸せを感じている人々すべてに対しての怒りの現れだと考えられます。

大人になるにつれて生まれた損得勘定

考えたってわからないし
生きてるだけでも苦しいし
音楽とか儲からないし
歌詞とか適当でもいいよ
どうでもいいんだ

大人になると、夢だけを追いかけていた青春時代から、良くも悪くも現実的な思考が生まれるもの。

エイミーも大人になるにつれて、いろいろと考えが変わってきたようです。

エルマと別れた時にどうすればよかったのか今も分からないし、生きているだけで精一杯。

音楽を続けていたとしても、それで食べていける保証はどこにもない。

かつては歌詞に情熱をこめていたけど、エルマと別れてからはそれすらどうでもよくなっていった…

エイミーの癒されぬ心の傷がうかがえます。

間違いを認める…今のエイミーの本音

間違ってないだろ
間違ってないよな
間違ってるんだよ わかってるんだ
あんたら人間も
本当も愛も救いも優しさも人生もどうでもいいんだ
正しい答えが言えないのだって防衛本能だ
どうでもいいや あんたのせいだ

自分は間違っていないと強く思い続けてきたエイミーですが、こうして自分を振り返っているうちに自信がなくなってきます。

そしてついに、自分が間違っていたかもしれないと思うように。

それでも、非常に投げやりな状態には変わりありません。

正しい答えを探し続けてきたけれど、それもわからないまま。

だんだん開き直りに近い心情になっている様子がうかがえます。

エイミーが音楽を辞めた真の理由が明かされる

僕だって信念があった
今じゃ塵みたいな想いだ
何度でも君を書いた
売れることこそがどうでもよかったんだ
本当だ 本当なんだ 昔はそうだった
だから僕は音楽を辞めた

最後に、遂にエイミーが音楽を辞めた真の理由が明らかになります。

エイミーは、信念を持って音楽をやっていました。

エイミーは、歌詞やメロディ…音楽を通してエルマを描き続けていたのです。

二人で音楽を紡ぐ時間が何よりも楽しくて、大切な時間だったけれど…エルマを失った今、それをもう一度行うことはできない。

売れるかどうかなんてどうでもよかったけど、大人になった今は生活していくために背に腹は代えられない。

エイミーが音楽を辞めた理由は、そんな自分の変化に嫌気がさしたからであり、昔のエルマのような魅力が音楽になくなってしまったからだったのでしょう。

こうして、アルバムは終わりを迎えます。

まとめ

壮大な物語の終わりを告げる役割を持った「だから僕は音楽を辞めた」。

エイミーの今後も気になりますし、エルマは今どうしているのかも気になりますね。

どんなにつらい出来事であっても、真剣に人生と向き合えばいつか必ず希望は現れるはずです。

二人のこれからの人生に、幸あれと願います。