今回はスピッツの新曲「大好物」の歌詞を考察していこうと思います。
11月3日に公開の映画『きのう何食べた?』の主題歌として書き下ろされたこの楽曲。
どんな想いが込められているのでしょうか?
映画の内容と合わせてみていきましょう!
劇場版『きのう何食べた?』
『きのう何食べた?』は、よしながふみ先生による漫画作品です。
2019年にドラマ化され、今回映画化され11月3日に公開されます。
ゲイカップルの史朗と賢二が、同棲しているアパートでの日常を食生活を通して描いた物語で、今回の映画では、賢二の誕生日プレゼントとして史朗が送った京都旅行が原因で、お互いの心の内を明かせなくなってしまった様子が描かれます。
いつもどおりの平穏な日常を取り戻すことは出来るのか?
レシピ本顔負けの美味しそうな料理にも注目です!
楽曲コメント
作詞作曲を担当した草野マサムネさんのコメントをご紹介します!
うどんのようにツルツルっと出来上がった楽曲。
どんなものになっているのでしょうか?
早速見ていきましょう!

大好物 歌詞考察

冒頭から、印象に残る「つまようじ」が出てくるこの楽曲。
爪楊枝でつつくだけで壊れそうな余裕のない状態から連れ出してくれた君。
もしかするとすぐに壊れる部屋は、「卵の黄身」をイメージしていて「君」と「黄身」をかけているのかもしれませんね。
余裕がなくダルマのような仏頂面になっている僕を、優しく溶かしてくれる君の存在。
主人公にとってかけがえのない存在であることが分かります。

君の大好物は、多分明日には僕も好きになっている。
この歌詞にも、今すぐ好きになるのではなく「明日には」加えて「多分」というスピッツらしさが出ているように感じます。
そんな僕のことを愛おしく想っている君の想いが表れています。
続く歌詞も抽象的ですが、キャンバスのようにどんどん色が移り変わってゆく世界の中で、新たに出会った人たちと楽しく過ごそうという意味なのではないでしょうか?
どんな世界になったとしても二人が離れることはないでしょう。

日常を料理に喩えて歌われています。
生の状態から、段々と火を入れることでこんがりと移り変わるグラデーションのように、少しずつ変化していく日常。
「日によって違う味」という歌詞には、料理のことはもちろん、自分の感情という意味も込められているのでしょう。
日々積み重なってゆく思いが、これからの未来を形作るというメッセージが込められているように感じました。
君がかけてくれた何気ない言葉は、「魔法の力」を持って僕の心を支えてくれます。
なにもないと思っていた自分の心にも幸せのタネが芽生え、育っています。
改めて君の存在の大きさに気づいた主人公。
「もうしばらく 手を離さないで」という君への願いが切実に歌われていますね。

さすがとしか言いようのないワードセンス。
君と離れたことで凍えてしまった鬼も耳も、再び君がいてくれることで温まり、呪いの歌は小鳥のさえずりで柔らかくなります。
「大好物」というタイトルからは、想像できない歌詞が飛び込んできます。
取り戻した日常のリズムを大切にしながら、これからも幸せな日々が続いていくことでしょう。
映画の内容を取り入れながらもスピッツらしさ全開の素敵な楽曲でした。

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さいごに
いかがでしたか?
映画のエンドロールで流れると感動すること間違いなしの温かい楽曲でしたね。
これからの活躍からも目が離せません!
様々な人生の歩み方、新しい家族のあり方、色んな愛の形など、多くの事を問いかけてくれる実は真面目な物語なんですけど、まずとにかく面白いです!
アハハと笑わされた後、え?ここで?という場面にふと目頭が熱くなってたりします。
なので今回、曲の依頼をいただいたら盛り上がっちゃって、ツルツルっと出来上がったのがこの「大好物」です。なんだか縁を感じています。
レシピをメモりたくなる美味しそうなシロさんの手料理を堪能した後、シメのデザートにスピッツの曲も楽しんでいただけたら幸いです。