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チノカテ【ヨルシカ】歌詞の意味を考察!文学作品オマージュシリーズに込められた想いとは?

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今回は、8月29日にリリースの新曲「チノカテ」を考察していきたいと思います。

文学作品のオマージュシリーズを展開しているヨルシカ。

今回の「チノカテ」は、アンドレ・ジッドの『地の糧』をモチーフとして制作されています。

また、波瑠さんが主演を務めるドラマ『魔法のリノベ』のエンディングテーマとして起用されており、話題になっています。

ドラマの内容、モチーフになった文学作品の情報も合わせて見ていきましょう!

ドラマ『魔法のリノベ』

7月18日から放送されている、星崎真紀さんの同名漫画を原作とした新ドラマ。

主人公は、波瑠さんが演じる大手からワケあり転職した敏腕助っ人の真行寺小梅(しんぎょうじこうめ)。

間宮祥太朗さん演じるバツ2子持ちのお人よし長男・福山玄之介との人生こじらせ凸凹営業コンビを組み、住宅リノベ提案を行います。

住まいにあらたな価値を創り出す住宅リノベーションをテーマに、依頼人が奥底に抱えている家や家族に対する問題を“魔法”のように解決していく人生リノベーションお仕事ドラマです。

オープニングテーマは、代表曲の失恋ソング「melt bitter」が、SNS総動画投稿数が1億本を突破した話題のシンガーソングライター・さとうもかさんが担当。

モチーフになった文学作品『地の糧』

フランスの小説家、アンドレ・ジッドが1897年に発表した作品。

「書を捨てよ、町へ出よう」という寺山修司の言葉の元になった本で、8つの章から成り立っている。

ジッドは、1893年に北アフリカに訪れ、そこでの体験が文学者としての道を拓きました。

1947年にはノーベル文学賞を受賞している世界的な作家です。

ヨルシカがどのようにオマージュしたのかが気になりますね!

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チノカテ 歌詞考察

夕陽を呑み込んだ
コップがルビーみたいだ
飲み掛けの土曜の生活感を
テーブルに置いて

花瓶の白い花
優しすぎて枯れたみたいだ
本当に大事だったのに
そろそろ変えなければ

テーブルの上に置きっぱなしのコップと窓から見える夕日が重なり、夕日の入ったコップがルビーのように赤く輝いている。

冒頭からn-bunaさんのワードセンスが光る素敵な歌詞が歌われます。

“飲み掛けの土曜の生活感を テーブルに置いて” という歌詞からは、普段はきちんと片付けるけど、休みの日はゆっくりしようという主人公の想いが伝わってきますね。

“花瓶の白い花 優しすぎて枯れたみたいだ”

優しすぎて枯れた白い花、白い花は、チノカテ曲中の重要なワードとして登場しています。

白い花の多くは「純粋」「繊細」などピュアなイメージの花言葉を持っています。

これは、主人公が純粋な心の持ち主であることを暗示しているのではないでしょうか?

でも、その白い花が “優しすぎて枯れたみたいだ”。

主人公の純粋な心が失われてしまったことがわかります。

あ、夕陽。本当に綺麗だね

これから先のもっと先を描いた地図はないんだろうか?
迷いはしないだろうか
それでいいから そのままでいいから
本当はいらなかったものもソファも本も捨てよう
町へ出よう

“あ、夕陽。本当に綺麗だね” という歌詞から、主人公以外の登場人物がいることがわかります。

この登場人物については後述しますが、続く歌詞から、主人公が未来への不安を感じていることが読み取れます。

これから先、どうしたらいいのだろう。

主人公の漠然とした不安に対し、もうひとりの登場人物(貴方)が「それでいいから そのままでいいから」と呼びかけているように思いました。

“本当はいらなかったものもソファも本も捨てよう 町へ出よう”

「書を捨てよ、町へ出よう」という地の糧の一節をモチーフにしている部分ですね。

町へ出る=人と関わることから、生への前向きな気持ちを表しているようにも感じます。

本当は僕らの心は頭にあった
何を間違えたのか、今じゃ文字の中
花瓶の白い花
いつの間にか枯れたみたいだ
本当に大事だったなら
そもそも買わなければ

あ、散った。それでも綺麗だね

“本当は僕らの心は頭にあった 何を間違えたのか、今じゃ文字の中”

本当に大切な心は、自分の頭の中にあった。

自ら考え行動することが大切なのだと呼びかけているように思います。

続く、何を間違えたのか、今じゃ文字の中という歌詞は、「書を捨てよ、町へ出よう」の一節とリンクしますね。

ネットの記事やコンテンツに夢中になり、人との関わりが疎かになっている現代社会に警鐘を鳴らしているようにも感じますね。

再び登場する白い花。

キーワードとして登場する白い花は、主人公ともうひとりの登場人物・貴方の関係性を表しています。

これまでの歌詞から主人公は貴方のことを大切に思っていることがわかりますが、”本当に大事だったなら そもそも買わなければ” という歌詞から、貴方と出会ってしまったことを後悔していることが読み取れますね。

個人的な解釈になりますが、この楽曲では、既に亡くなっている貴方と主人公の姿が描かれているのだと感じました。

白い花は、お葬式の際に使われる色でもありますよね。

“あ、散った。それでも綺麗だね” という歌詞も、貴方との別れを暗示しているように思います。

ずっと叶えたかった夢が貴方を縛っていないだろうか?
それを諦めていいと言える勇気が少しでもあったら
本当に欲しかったものも鞄もペンも捨てよう
町へ出よう

貴方の欲しがった
自分を捨ててしまった
本当に大事だったのに
今更思い出す

主人公自身が、ずっと叶えたかった夢が “貴方を縛っていないだろうか?”。

貴方は自分のせいで、成仏できないのではないだろうか?

途中で投げ出してしまえる勇気があればどんなに楽だろうと想像しますが、主人公のプライドがそれを許しません。

“本当に欲しかったものも鞄もペンも捨てよう 町へ出よう”

再び全てを捨てて町へ出てみようと歌われます。

自分の抱えている悩み、葛藤も、一旦全てを捨てて町へ出てみれば答えが見つかるのではないか?

そう主人公が考えているように思います。

“貴方の欲しがった 自分を捨ててしまった 本当に大事だったのに 今更思い出す”

夢を追い続けるため、自分までも捨ててしまった。

貴方の欲しがったという歌詞から、貴方が好きになってくれた自分の部分を、夢を追うために失くしてしまったのではないでしょうか?

貴方が居なくなって今更、そんな大事なことに気づいた主人公。

主人公の絶望が伝わってきます。

花瓶の白い花
枯れたことも気付かなかった
本当に大事だったのは
花を変える人なのに

あ、待って。本当に行くんだね

“花瓶の白い花 枯れたことも気付かなかった 本当に大事だったのは 花を変える人なのに”

もともとは綺麗に咲いていた白い花(純粋な心)(貴方との関係)も、気づかぬうちに枯れてしまった。

本当に大事なのは、花を変える人、つまり、夢を追う自分を支えてくれていた貴方だったのに。

やっと貴方の存在の大きさに気がついた主人公の姿が浮かんできました。

“あ、待って。本当に行くんだね” という歌詞は、主人公から貴方へ向けられた言葉でしょう。

亡くなってからも近くに存在を感じていた貴方が、どこかに旅立ってしまう。

もう少し側に居てほしいという主人公の切実な思いが込められているように感じました。

これから先のもっと先を描いた地図はないんだろうか?
迷いはしないだろうか
それでいいから そのままでいいから
本当はいらなかったものもソファも本も捨てよう
それでいいから

貴方の夜をずっと照らす大きな光はあるんだろうか?
それでも行くんだろうか
それでいいから そのままでいいから
全部を読み終わったあとはどうか目を開けて
この本を捨てよう、町へ出よう

貴方の居なくなったこれから先の未来を描いた地図はないんだろうか?

大切な存在を失い、途方にくれている様子が浮かびます。

主人公と貴方が恋人なのだとしたら、ソファや本は2人の思い出が詰まったものなのではないでしょうか?

それも捨てて前を向いて生きてほしい、そんな貴方の願いが歌われているように感じました。

“貴方の夜をずっと照らす大きな光はあるんだろうか?”

貴方のこの先を案じている主人公の様子が歌われています。

死後の世界を行く貴方を照らす光はあるのだろうか。

この光は、冒頭で歌われた夕陽と対象的に描かれていますね。

“全部を読み終わったあとはどうか目を開けて この本を捨てよう、町へ出よう”

再び貴方目線で歌われます。

2人の思い出を一通り振り返った後は、いつまでも後悔するのではなく、前を向いて歩いて言ってほしい。

貴方の優しさが伝わってくる歌詞でした。

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さいごに

いかがでしたか?

ヨルシカの文学作品オマージュシリーズ。

これからの作品も楽しみですね!

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