今回は2021年3月29日にデジタルリリースされた「By My Side」の歌詞考察をしていきます。
NTTドコモ新料金プラン「ahamo」とのコラボレーション曲でもある「By My Side」は、ベース・コーラスの福島智朗さんが作詞、ヴォーカル・キーボードの藤井怜央さんが作曲を手掛けました。
では早速歌詞の考察を始めていきましょう!

By My Side 歌詞考察
変わることない音楽

この歌詞の中の登場人物は主人公(I)と「君」(You)の二人(僕ら)です。MVと歌詞がかなりシンクロしているので「You」および「僕ら」は「君」の一人だけでなく、複数いるのかもしれませんね。
冒頭では「思い出」についての描写が提示されています。
「いつものBGM」として聴いていた音楽、恐らく気に入っていて「履き潰し」年季の入ったVANS(60年代から続くアメリカ・カリフォルニアのシューズが有名なアパレルメーカー)のスニーカー、夜遅くまで様々なことを「語り尽くし」てきた随分以前の楽しかった日々を懐かしんでいます。
都会の街の景観は刻一刻と変化していくものですが、懐かしい思い出は今もそのままのようです。

世の中は変化の連続ですが、主人公にとって思い出の一つである音楽は今もまだ変わらずに、脳内再生されているようです。
その音楽というのは「君が弾いていた」「あの日のギターフレーズ」で、時間が随分と経過しているにも関わらずリアルに「消えず」に鳴っているのです。
印象深い曲や繰り返し聴いた曲は、意識していなくても勝手に脳内で聴こえてくることは良くあります。そして、ふいに昔聴いていた曲が何かの拍子で聴こえてくるような感覚というのは、音楽好きにとっては良くある現象ですよね。

このサビ部分で、タイトルである「By My Side」という言葉が繰り返し出てきます。
ちなみに、by my sideは、僕の側に、僕の近くに、といった意味です。
主人公と昔の仲間である「僕ら」は、現在バラバラで遠く離れて生活しています。滅多なことでは会うことが出来ないでいる「僕ら」を繋いでいるのは昔の「思い出」と互いを「思い合」うことなのです。
昔「僕ら」は音楽活動を一緒にしていたのでしょう。「あの日」に「君」が鳴らした音は未だに鮮明に思い出せる程、「僕ら」にとって「確かな思い出」に他ならないと言えるでしょう。
確かな思い出

ここでも先ずは「思い出」について語られています。
「街外れ」のとある場所で、いつも「僕ら」は一緒にいたようです。
しかし、その「思い出」の場所も、時の流れで無くなってしまいました。
無情ですが、この世界にあるものは変わっていくものですし、それを止めることもできません。人間も例外ではありません。
ですが、主人公は「僕ら」だけでも変わらずに昔のままでいたい、と切望しています。

世界も人も変わっていくものですが、「僕ら」がもしこの先再会する事があれば、どんな感じなのかと主人公は考えを巡らせています。
若い頃一緒に仲良く過ごし、年月を経て久しぶりに会う時は、妙に緊張したり、照れてしまったりするのでは?と少々不安になることがあるかと思います。
主人公も同様に、考えている様ですが、一番の不安は「君」が変わってしまっていたらどうしよう?という点ではないでしょうか。
主人公は思い出を大切なものとして未だに持ち続けていますが、「君」も同様であるとは言い切れません。人も世の中も変わるものですから、多少の不安を抱くのは当然でしょうね。

2番サビでもまたタイトルの「By My Side」がリピートされます。
記憶は時に曖昧で忘れ去られたり変容してしまうこともあります。しかし、「確かな思い出」の記憶は簡単には消失することはありません。
少なくとも、主人公にとっては昔の「僕ら」の記憶は「確かな思い出」に間違いはなく、時の経過はあるものの未だにそのままで変わらずにあるものなのです。そして、その思い出はバラバラの「僕ら」を繋ぎとめている唯一のものと言っても良いでしょう。
永遠に消えない思い出

主人公の中では、「思い出」の「あの日」という特定の日の「あの場所」という特定の場所で「僕ら」が一緒に楽しく笑った時のその「声」すら鮮明に変わらずに残っているようです。
音楽もですが「僕ら」の声も「確かな思い出」として主人公の傍らに存在し続けています。

そしてラストのサビ部分ですが、タイトルの「By My Side」が更に繰り返されています。
主人公は、もし「僕ら」が再会できるならば、昔のように変わらず「他愛のない話」をしたいと願っています。
時が経過し大人になったからといって、よそよそしく振舞ったり構えたりせずに、昔と同じように、昔に戻ったみたいに接したいと思うのです。
なぜなら、仲間とは遠く離れていて、思い出は遠い昔のものであっても、主人公にとって仲間との「確かな思い出」はすぐ側に寄り添っている大事なものだからなのです。

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さいごに
本楽曲「By My Side」の歌詞は、青春時代の思い出を描いた、ノスタルジックな雰囲気のある内容となっていますね。
世界も人も時間が経てば変化してしまうのは当然のことです。
しかし、主人公は変わらないことを恐れずに思い出をいつまでも大事に慈しんでいます。
人を取り巻く環境は変化しても、いつまでも心は変わらずにいられたら、という願望も「By My Side」という言葉に込められているように感じます。
大人になっても十代や二十代前半の頃のような、ピュアで真っすぐな心は失いたくないと思わせる楽曲「By My Side」。
本楽曲を手掛けたOmoinotakeの今後の曲にも注目したいですね!