目次
King Gnu(キングヌー)「Bedtown」の歌詞の意味を考察します。
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Bedtown 歌詞考察
君と命を揺らしたいだけ!
永遠の雨の中から飛び立つんだ
出典:Bedtown / 作詞・作曲:Daiki Tsuneta
俺たちには雲の向こうの日差しが見えてる
昔なりたかった自分には多分なれやしないだろう
けど湿った話は嫌いだよ
身も蓋もないよな
ギターをアンプに近づけたようなハウリング音と、キレキレの曲名のかけ声から始まる「Bedtown」。
ただし「ベッドタウン」は「郊外の衛星都市」を意味する和製英語なので、音響的な言葉の響きとしては非常におもしろいものの(濁音、促音、撥音交じり)、意味内容とはギャップがあり、「これほどキレキレに叫ぶ必要があるだろうか?」という疑問が生じます。
その答えが暗示されているのは、常田大希さんがメインボーカルを務める1番のAメロ。
「郊外の街から飛び立とう」とストレートに表現されているわけではありませんが、「今いる場所でずっと雨が降り続くように感じているなら、雲の向こうの日差しに向かって飛び立とう」と呼びかけています。
「雨=ベッドタウン、晴れ=都会」とは限らないかもしれませんが、地元でくすぶっているなら別の場所へ移る選択もあり得るでしょう。
「別の場所へ移ったからといって必ずしも夢が叶うとは限らないと承知しつつ、雨が降り続く気分で地元に居続けるのも嫌だ」と露骨に表現していることさえ、自嘲気味に語っています。
知るかよ
出典:Bedtown / 作詞・作曲:Daiki Tsuneta
どいつもこいつも勝手にしやがれ
ただ命を揺らして 君と二人で
吹き抜けた未来も
閉ざされた未来も
鏡に映る自分自身だ
身も蓋もないよな
引き続き、メインボーカルは常田大希さんです。
「未来に希望を抱くのも絶望するのも自分次第だから、勝手にすればいい」とぶっきらぼうに他人を突っぱねている印象を受けますが、肝心なのは「ただ君と二人で命を揺らしたい」と主張しているところ。
「身も蓋もない」の繰り返しから逆算すると、「君と命を揺らしたいだけ」という主張は「露骨すぎて情緒や味わいがない表現」になるはずです。
そろそろ気づいたでしょうか。
語り手の「俺」は「リスナーと音楽で魂を振るわせたいだけ」なのです。
King Gnu(俺たち)は「雲の向こうの日差し」や「吹き抜けた未来」しか見ておらず、「ベッドタウン」にまつわる「湿った話」や「閉ざされた未来」についてリスナーと嘆き悲しむつもりはありません。
このニュアンスが端的に表現されていたのが、イントロの「Bedtown」というかけ声です。
King Gnuのメンバー4人とも実際に地元の「ベッドタウン」を離れ、さまざまなジャンルや要素が入り混じった音楽性を「東京の街」になぞらえて活動しているので、意味的にまったく関係がないわけではありません。
あるいは「永遠の雨」のようにも感じられたであろう、King Gnuのくすぶっていた時代やメインストリームの音楽事情に風穴を開けたいという意気込みすら読み取ることができます。
さらに「昔なりたかった自分にはなれないだろう」という挫折すら経験しつつ「日差しに向かう(メインストリームのJ-POPに挑戦する、ただし悩みに寄り添うことはしない)」のは、結局「リスナーと音楽で共鳴したいから(音の響きを共有したいから)」、ただそれだけなのです。
このまま二人で
出典:Bedtown / 作詞・作曲:Daiki Tsuneta
僕らなりの歩幅でいいと思った
群れからはぐれたって
それさえ愛おしく思うんだ
そうさ、それが全てだろう
井口理さんがメインボーカルを務める1番のサビです。
「このままKing Gnuとリスナーの二人で(1対1の関係性で)命を揺らし続けよう。King Gnuなりの歩幅(進み方、ステップ、リズム)でいいと思った」と解釈できます。
「群れからはぐれる」については、「ヌーのように巨大な群れになる」というバンドコンセプトに絡めて「ファンが離れる」ことを表しているのかもしれません。
あるいはKing Gnuが地元やルーツともいえるジャズセッションシーンから離れてメジャーのJ-POPシーンに躍り出たこと、あるいはメインストリームへの挑戦からはぐれることを意味している可能性もあります。
いずれにしても「命さえ揺らしていれば(生き生きと生きていれば、音楽で共鳴できれば)何があろうとも愛おしく思える」という「身も蓋もない」けれども圧倒的な真理にたどり着きました。
僕らだけの言葉の正体とは?
退屈なこの街角から抜け出すんだ
出典:Bedtown / 作詞・作曲:Daiki Tsuneta
俺たちにはビルの向こうの星空が見えてる
ブロー日々鳩尾に食らってるけど
決して打たれ強かないよな?
けど湿った話は嫌いだよ
身も蓋もないよな?
常田大希さんがメインボーカルを務める2番のAメロです。
「Bedtown」という楽曲の楽しみ方がようやくわかってきたところで、「退屈なこの街角(ベッドタウン)を抜け出そう」という直球の呼びかけが提示されました。
抜け出すのは「湿っぽい歌詞の楽曲が蔓延するJ-POPの慣習」かもしれません。
その呼びかけをすぐさま体現するかのごとく、「ビル」と「ブロー」で韻を踏み、エフェクトまでかけられています。
「言葉の意味より音の響きを楽しもうぜ!」といった「身も蓋もない話」でしょう。
いつもの二人で
出典:Bedtown / 作詞・作曲:Daiki Tsuneta
僕らだけの言葉で話をするんだ
馴染みのない会話ばかりじゃ
結局寂しさが募るだろ
そうさそれならばいっそ
井口理さんがメインボーカルを務める2番のサビです。
「馴染みのない会話ばかりじゃ」のフレーズのリズムが1番とは異なっているところにも、音響的なおもしろさが感じられます。
このまま二人で
出典:Bedtown / 作詞・作曲:Daiki Tsuneta
僕らなりの言葉でいいと思った
群れからはぐれたって
それさえ愛おしく思うんだ
そうさ、それが全てだろう
ラストは1番のサビとほとんど同じですが、「歩幅」が「言葉」に変わりました。
「僕らだけの言葉で話をするんだ」というフレーズから意味的につながっていて、なおかつ「歩幅(ステップ、リズム)」と「言葉」で韻を踏むという言葉遊びが仕掛けられています。
これこそが「言葉の意味ではなく、音の響きを楽しむ、僕らだけの言葉=僕らなりの歩幅=リズム」の正体でしょう。
「Bedtown」のかけ声と共に奏でられるアウトロのギターも含め、「歌詞の意味やボーカルのメロディー重視のJ-POP」という群れからはぐれているかもしれませんが、音楽好きにとっては愛おしく、音の響きやリズムを楽しむ(命を揺らす)ことこそが全てではないでしょうか。

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さいごに
「Bedtown」というかけ声のリズムとアクセントをおもしろいと思い、とくにかっこいい意味でもない「ベッドタウン」という言葉をかっこよく叫ぶことに違和感を覚えたら、「僕らなりの言葉」を理解した「ヌー民」といえるかもしれませんね。