今回は、米津玄師さんの「アイネクライネ」の歌詞を考察していきます!
「アイネクライネ」は2014年にリリースされて、米津玄師の2作目のアルバムである『YANKEE』に収録されています。
この楽曲は発表から数年経っているにもかかわらず、日本のヒットチャートに長期的に名を刻み続けています。
また、Youtubeでは2億9千万回以上再生されており、米津玄師の代表曲と言えるでしょう。そんな「アイネクライネ」という曲の歌詞について考察していきたいと思います。
そもそも、「アイネクライネ」とは何なのか
アイネクライネとはドイツ語でEine Kleineと書き、”Eine”は女性形の不定冠詞で”Kleine”冠詞が女性形となり、「ただの(平凡な)少女」や「小さな女性」を意味します。
この曲の解釈として、女性の片想いを歌ったラブソングという説もありますがタイトルの意味を中心に考えると少し違和感がありますよね。
そこで、小さな女性を「女の子」として捉えた「子供の誕生」や「赤ちゃんへの想いを歌ったもの」という説が有力なのではないでしょうか。今回は後者の「親から子供への想いが込められている」という捉え方で歌詞を考察していきたいと思います。

アイネクライネ 歌詞考察
出会いと別れは隣り合わせ

痛いくらいの幸せという表現から、産まれてくる子供への想いではないかと考えられます。
しかし、幸せが大きくなるほど失う不安は大きくなりますよね。出会いがあればいつか別れが来る。
自分の元から離れていってしまうという変えることのできない必然への行き場のない悲しみを感じます。
しかし、どこかで後悔をしているのでは?

子供を産むことへの後悔のようにも見える歌詞ですね。
妊娠したことで誰かの生活を奪ってしまったのでしょうか。
そうなるくらいなら石ころになって自分という存在を隠したかったのかもしれません。
そして、子供にも何も知らないままでいてほしいという想いが表れているように感じます。

サビの部分です。悲しいことも辛いことも「あなたがいる」ということだけで幸せを感じられる。
「名前を呼んでくれた」というところですが子供が産まれて、成長して「ママ」と呼んでくれたという意味に捉えることもできますね。
親にとって子供の成長はとても嬉しいことです。初めて「ママ」と呼ばれた時には感動でいっぱいになると思います。
これまでの歌詞に葛藤や不安がありながらも、サビでは愛に満ち溢れた歌詞となっています。
双方向からの無条件の愛

親であれば、子供が辛い状態になるなら自分が身代わりになりたいと思うこともあるはずですね。
また、「細やかで確かな見ないふり」というところから子供を影から見守っている親の存在が想像できます。
ただ、子育ては思い通りに進むわけではなく自分はこれでいいのかと自信をなくしています。どんなに努力しても心が折れてしまい、不甲斐なさを感じることもありますよね。
自分の子供として産まれてきてくれて、無条件に愛を向けてくれる子供に対して、「どうして」という想いが溢れてきたのではないでしょうか。
幸せな未来への期待と願い

子供が成長するのと同時に、親も親として成長します。しかし、それに伴って不安や葛藤も増えていきます。「越えられない夜」はこれらの試練を表しているのだと思います。
親子で手を取り合って乗り越えようとする深い絆を感じますね。
目を閉じた時に浮かんでくる子供の姿さえも幸せであるように。そういった想いが込められているように感じます。
ずっと探していた生きる意味

「産まれてきたその瞬間に」とあるので、ここで子供からの視点と考えられます。
この世に産まれてくるという不安から「消えてしまいたい」と思ったにもかかわらず、親に出会えて、愛をもらった喜びの方が大きかったのでしょう。
また、ここの歌詞はもう一つの捉え方もできます。
それは、今まで親の視点だった「あたし」が赤ちゃんとして産まれて、親になるまでのこと。
この世に産まれて少しずつ成長して、ずっと何かが足りなくて何かを探していた。自分が親になって子供を産んで気づいた。探していたのはあなただった。
私は、自分の子供を産むために、あなたに出会うために産まれてきたんだ、という解釈です。

親子として出会い、お互いの名前を呼び合える、そんな奇跡が表れています。
生きている、産まれてきたということへの幸せを深く考えさせられる歌詞ですね。

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最後に
「アイネクライネ」が親子の愛を歌ったものとする解釈は多くの捉え方がある中の一つに過ぎません。
今回は親子愛として解釈をしました。他にも恋愛、友愛、などさまざまな考え方ができる深い歌詞です。
人との繋がりを大切にしようと思えるような楽曲になっており、とても心に沁みます。
大切な人を想ってぜひもう一度聞いてみてくださいね。