今回は2010年12月15日にリリースされたアルバム「愛迷エレジー」に収録されている「愛言葉」の歌詞考察をしていきます。
本楽曲「愛言葉」の作詞と作曲を手掛けたのはDECO*27です。
では早速歌詞の考察を始めていきましょう!

愛言葉 歌詞考察
子供のような音楽を聴いてくれているリスナーへ
いつも僕の子供が
出典;愛言葉 / 作詞・作曲:DECO*27
お世話になっているようで
聴いてくれたあなた方に
感謝、感謝。
歌詞の中の登場人物は主人公の「僕」と「あなた方」・「君」そして「子供」です。
冒頭は子を持つ親の挨拶のようです。
次に「聴いてくれたあなた方」とありますので、「あなた方」はリスナー、「僕」は音楽の作り手、そして「子供」はその音楽であることがわかります。
そしてこのユーモラスな挨拶文のような歌詞がリスナーへの「感謝、感謝。」という言葉で締められています。
このご恩を一生で忘れないうちに
出典;愛言葉 / 作詞・作曲:DECO*27
内に秘めた想いとともに
歌にしてみました。
愛言葉は“愛が10=ありがとう”
この楽曲は、リスナーへ向けての感謝を伝える歌であるようです。
いつもは胸の「内に秘め」ているリスナーに対する感謝の「想い」がこの先綴られている、ということがわかります。
そしてタイトルの「愛言葉」という言葉が出てきますが、これは勿論「合言葉」に模した造語です。愛に溢れた合言葉、といったところでしょうか。
更にその「愛言葉」は「愛が10」は”あいがとう”という発音ですので、ほぼ「ありがとう」であり、独自の言葉遊びが垣間見られます。
ありがとうとよろしく
僕とか君とか恋とか愛とか
出典;愛言葉 / 作詞・作曲:DECO*27
好きとか嫌いとか
また歌うね。
作り手の音楽のテーマは「僕とか君」「恋とか愛」「好きとか嫌い」といった言葉の羅列からわかるように、パーソナルな恋愛など、身近なもののようです。
そして「また歌うね。」とあり、この先もこういったテーマを扱った音楽を作ってリスナーへ届けようとしているのがわかります。
優しく語りかけているようなフレーズにも、リスナーへの愛が込められているようです。
今君が好きで
出典;愛言葉 / 作詞・作曲:DECO*27
てか君が好きで
むしろ君が好きで
こんなバカな僕を君は好きで
愛してくれて。
こんな歌聴いて泣いてくれて
ありがとう。
「今」「てか」「むしろ」とたたみ掛け、いかにいつ何時でも作り手がリスナーに好意を抱いているか語られています。
また、リスナーが作り手のことを「愛してくれて」いることを実感し、更に「こんな歌」を聴いてくれていることや、共感し「泣いてくれて」いることに対して「ありがとう。」と感謝しています。
作り手とリスナーがお互いを尊重している様子が目に浮かぶようですね。
いつか僕の子供が10万歳の誕生日
出典;愛言葉 / 作詞・作曲:DECO*27
迎えたとき、祝ってくれて39ました
このご恩は一生で限られた時間で
生まれる曲と詩に乗せて
君に届けるよ
これからもどうかよろしくね
ここでは「子供」つまり音楽のことに触れられています。
「10万歳の誕生日」とありますが、これは恐らく10万回再生が達成された又はダウンロードされた、というような記念すべき時の事を指しているのでしょう。
ここでも言葉遊びで「39ました」とあります。「39」は勿論英語のサンキュー、つまり、”ありがとう”という感謝の言葉を指し、次に「ました」という過去形を付けることで”ありがとうございました”という意味にしています。
記念すべき時にリスナーからお祝いをしてもらったことに対して、感謝の気持ちを表しているという訳ですね。
また、これまでのことに対して感謝を述べるだけでなく、これからのことも示唆しています。
リスナーからの数々のこれまでの「ご恩」を受けるだけでなく、音楽を作り届けることに徹してお返ししていこうと考えています。
そして、最後に「これからもどうかよろしくね」と、今後も引き続きリスナーであり続けて欲しいという願いが込められたメッセージで締められていますね。
創作意欲とリスペクト
僕とか君とか恋とか愛とか
出典;愛言葉 / 作詞・作曲:DECO*27
好きとか嫌いとか
まだ足りない?(笑)
じゃあ
ここでは、これまで作り手がテーマとしていた「僕とか君」「恋とか愛」「好きとか嫌い」といったものだけでは満足できない欲張りなリスナーの気持ちを察しているかのように「まだ足りない?(笑)」と冗談めかした雰囲気で語りかけています。
そして「じゃあ」という言葉で、リスナーへの期待を高めていますね。
「昨日何食べた?」
「何してた?」
「何回僕のこと思い出した?」
こんなこと話してみようか!「キミ食べた。」
出典;愛言葉 / 作詞・作曲:DECO*27
…バカ。
「ナニしてた。」
…バカ。
「キミのことなんか
忘れちゃったよ。」
…バカ。
ここでは更なる音楽のテーマとなるフレーズが次々と提案されています。
ユニークなQ&Aの形式をとった歌詞に、思わずクスリと笑ってしまいますね。
君が好きで
出典;愛言葉 / 作詞・作曲:DECO*27
っていうのは嘘で。(笑)
ホントは大好きで。
傷つけたくなくて
「君が好き」と言って持ち上げたかと思うと、次の瞬間「っていうのは嘘」と続きます。
しかし、ただの「好き」ではなく「大好き」というのが正直な気持ちのようで、リスナーとしてはテンションが上がってしまいますね。
でも
出典;愛言葉 / 作詞・作曲:DECO*27
君が好きで
愛して暮れて
「こんな歌あったね」って
君と笑いたいんだ
ここでは作り手とリスナーとの理想的な関係性が垣間見られます。
ただ一方的に作り手がリスナーを好きでいたり、リスナーが作り手を愛していたりするだけではないのが「君と笑いたいんだ」というフレーズで見て取れます。
作り手の望んでいる関係性というのは双方向であるようです。
このような関係性を築くには、お互いのリスペクトがないと成り立たないと感じます。何とも羨ましい関係性ですね。
僕みたいな君
出典;愛言葉 / 作詞・作曲:DECO*27
君みたいな僕
似てるけど違って
違ってるから似てる
誰しも個性というものがあり、バラバラではあるかと思います。
それでも、どこかしら共通点があったり、共感する部分もあるものではないでしょうか。
「僕みたいな君」「君みたいな僕」というフレーズから、音楽という媒体で繋がっている作り手とリスナーは、異質なようでいて何処か似通っていたりするものだと感じます。
一人ひとりは異なっていても、音楽で繋がっている双方は似ていると言ってよいのでしょう。
好きだよと言う度に
出典;愛言葉 / 作詞・作曲:DECO*27
増える好きの気持ちは
僕からたくさんの君への
愛言葉
ラストは作り手からリスナーへの「好きの気持ち」が止まることなく膨らんでいるのが垣間見られます。
歌で「好きだよ」というフレーズを連呼すればするほど、リスナーへの愛も増していると明言しています。
何ともリスナー冥利に尽きるフレーズの連呼で、とても幸せで愛に溢れた世界が双方の間にはあるようですね。

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さいごに
本楽曲「愛言葉」は、愛と感謝に満ち溢れた歌詞の世界が繰り広げられています。
タイトルである「愛言葉」はイコール「ありがとう」で、リスナーと作り手との間の合言葉という訳です。お互いのリスペクトと感謝の気持ちが根底にあるのが感じられます。
多幸感に満ち溢れた楽曲「愛言葉」。
本楽曲を手掛けたDECO*27の今後の楽曲や活動にも是非注目したいですね!