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愛錠【LiSA】の歌詞を考察!泥沼に陥った人に捧ぐラブソング

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今回はLiSAの『愛錠』について考察していきます!

『愛錠』はオトナの土ドラシリーズ『13』の主題歌に起用され、LiSA初のドラマ主題歌でもあります。

LiSAは制作にあたり次のようにコメント。

「初めてのドラマの主題歌を担当させていただくことになり、とても嬉しいです。そしてすごくドキドキしています。様々な愛情が絡まるこの物語を読みながら、私の中で「愛錠」という言葉が出来上がりました。本編の気持ちからそのまま曲に入り込めるようなダークバラードに仕上げました。作品と共にお楽しみいただけますように。」

「錠」という字には「かぎを用いて戸などを容易に開かなくする道具」という意味があります。

ここから複雑に絡まった愛、切っても切れない情念による愛などがイメージされ、やや重い愛をテーマにしていることが分かりますね。

一体どのような歌詞なのでしょうか?考察していきます!

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『愛錠』歌詞考察

どちらにしても辛い恋愛

話してしまえば 想い出
隠してしまえば 幸せ
時間がすべてを奪ってく

愛してしまえば 地獄で
離れてしまえば 孤独だ
もう戻れない

タイトルからもわかるように、本楽曲に漂う雰囲気は重い愛。

”隠してしまえば幸せ”とあるように、誰かに隠しながらなされている恋愛、つまり、浮気や不倫といった不道徳な恋愛を示しているのでしょう。

このまま愛し続けるには「隠す」「誰かを自然に傷つける」代償がある。

離れてしまえば、もう二度と戻れない孤独が待っている。

どちらにせよ、この恋愛に雁字搦めになっているのです。

どれだけ求めてもやってこない幸せを求めて

あぁ、想う 想うほど 絡まる愛錠
この手を繋ぐ鎖のように
ただ目の前の明日を信じられるのならば それだけでいい
今そっと手を伸ばした

許されない恋ほど人間は沼にはまっていくもの。

相手を愛せば愛すほど、それが実らない現実が迫ってきて苦しくなります。それこそまさに「愛錠」なのです。

主人公が求めるのは”ただ目の前の明日を信じられる”こと。すなわち、今は明日も信じられないくらいに切羽詰まっている。愛した果てに見える別れが明日にはやってくるかもしれない辛さに追い込まれている。

主人公が望むのは、たった一つ。穏やかな明日がやって来ることなのに、それがなかなかできない鬱屈さが伝わってきますね。

満たされて知ってしまった地獄

もたれてしまえば 2倍で
壊してしまえば それぞれ
時間このまま過ぎ去って

願ってしまえば 欲しくて
叶ってしまえば 足りない
知っている もう戻れはしない あの日には

二人が一緒に居られる時間は限られています。

その刹那の中、お互いを求めあってしまえば二人で一緒に地獄のような愛の渦にはまっていきます。

でも関係性を断ってしまえば、シンプルに独りぼっちになるのは確実。

どう足掻いても苦しくなるのは変わりない閉塞感も「錠」に掛かっているんですね。

5行目からは人間の悲しい性が綴られます。

一緒に居たいと願ってしまえば相手を求め、それが叶えられれば再び寂しさを埋めるように相手を求める。いつも飢餓感に襲われている状態なのです。

”あの日”とは、初めて一緒にいた日の新鮮な気持ちを示しています。

満たされたことを知った主人公は、その新鮮な初心には返れないのです。

逃げても付きまとう後悔

今夜すべてを置き去りに 独りで逃げ出したって
きっと私は いつまでも後悔に縛られたまま
ずっと今日を恨みながら 罪責と悪夢に魘されるのでしょう 解けないわ

ここで主人公は、全てを置き去りにして逃げ出そうとします。許されない恋に対する良心の呵責、これ以上続く地獄のような堂々巡りから解放されたかったのかもしれません。

しかし、ここで逃げたところで、全てから解放されるわけはないでしょう。

逃げたこと。やっぱり一緒に居たかったこと。それを自ら手放した後悔。

あらゆる感情が襲ってきて、主人公は切っても切れない「愛錠」に繋がれたままなのです。

「鉄」が意味するもの

鉄と鉄が擦れ合い
指と指の温もりも
今ここに貴方を感じられるカギ

「鉄と鉄が擦れ合う」には二つのニュアンスがあるように思います。

・固いもの同士がぶつかり合い擦れ合うこと
・重なってはいけないものが接触してしまっていること

「これ以上沼にはまってしまってはいけない」という自制の気持ちがぶつかっているのと、会ってはいけない二人が身体を重ねてしまっているようなメタファーのように感じます。

そこに生まれるのは仕方のない熱量。

許されない恋だからこそ生じる恋情とも言うべきでしょうか…。

思うほどに絡まっていくのならば

あぁ、想う 想うほど 絡まる愛錠
この手を繋ぐ鎖のように
ただ目の前の明日を信じられるのならば それだけでいいよ 今は

思うほどに絡まっていく複雑な恋情。まさに開けるのが難しい「錠」のようです。

それは主人公の手に繋がれて、もう離れられることはできない予感すらしますね。

「錠」に繋がれたまま主人公が向かう先とは…

地獄に行くまで解けない愛錠

あぁ、巡る 巡るほど 絡まる愛錠
切れない絆 確かめながら
どんな見えない明日も貴方が傍にいるのなら それだけでいい
強く確かな愛情

愛してしまえば 地獄で
離れてしまえば 孤独だ
知っている もうほどけはしない 二人永遠

”切れない絆 確かめながら”から、底なし沼の泥沼の愛に誘われていく主人公。

たとえ誰かにとがめられ、罪だと言われても「あなた」さえいればいいと辿り着いてはいけない境地に行き着いてしまいました。倫理や道徳を超え、ただそこに存在する「愛」にすがったのです。

最後の3行は見物です。

関係性を続けても切っても、主人公に訪れるのは「愛錠」。

どちらに転んでも「あなた」がいる限り、愛の鎖から解かれることはありません。

ここまで人を愛せる強さが最後に証されるのです。

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おわりに

いかがでしたか?

アニソンのイメージが強いLiSA。『愛錠』では新たな一面も垣間見れます。

ドラマと一緒にぜひ鑑賞してみてください!

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