2023年3月29日にリリースされた優里さんの2ndアルバム「弐」は4月7日のオリコン週刊合算アルバムランキングで1位を獲得、これは優里さん自身初の快挙となりました!
確実に話題を集めている優里さんの2ndアルバムの中でも「すごく自分の中でも自信のある曲になっている」とおっしゃっていた「アダムとイブ」の歌詞について考察してみたいと思います。
真っすぐに生きる優里さん
シンガーソングライターとしてだけではなくYou Tuberとしても活躍中の優里さん。
「優里ちゃんねる」では飾らない優里さんの姿を拝見でき、シンガーソングライターとしての優里さんとはまた違う魅力たっぷりな姿を楽しむ事が出来ます。
YouTubeの内容に賛否が大きく分かれてしまう事もあるようですが、優里さんは「自分の人生だから何を言われても気にしない」とおっしゃっています。
その言葉に続く優里さんの言葉が、とても真っすぐで優里さんらしい丁寧さや愛を感じたのでご紹介します。
「でも、これで他が中途半端だったらダメだと思います。僕は歌を届けたい人になりたかったから歌手になっているので、最終的には自分の作る音楽と声さえ届けばいい。矛盾するようですが、やりたいことはなんでもやりつつも、歌さえ真剣にやってたら、一度離れた人たちが、音楽を聴いて戻って来てくれることもあると思ってやっています」
https://www.redbull.com/jp-ja/jukebox-interview-2
やりたいことを貫く姿勢にしっかりと責任をもって取り組んでいる事が分かりますね。
また、優里さんは2019年5月まではTHE BUGZYというバンドで活動されていましたが残念ながら解散。
それでも歌を歌い続けた優里さんの覚悟が並大抵ではなかった事が伝わってきました!
楽曲 アダムとイブ
2023年3月29日リリースの優里さん2ndアルバムに収録されている楽曲で、優里さんは「手ごたえを感じた、自信のある楽曲」とおっしゃっています。
その手ごたえというのが、アダムとイブは「皮膚科の帰り道」というフレーズで楽曲が始まりますが、実はここでクスクス笑いが起きた事があるそうです。
勿論、愛のある笑いだと思いますが。
しかし笑ってしまった人達も、サビで一気に楽曲へと入り込んでくれた事を優里さんは感じたそうです!
確かに「アダムとイブ」のサビは激しいわけではありませんが一気に気持ちをもっていかれるような錯覚を起こすサビとなっていて何度でも聴きたくなる私もおすすめしたい楽曲です。
ちなみにこの「皮膚科の帰り道」というフレーズは優里さんがCHIMERAZのBOSSさんとジムに行った帰りニキビに気づき「皮膚科に行かなきゃ」という話をしていて「これはいける!」と思ったそうです。

アダムとイブ 歌詞考察
皮膚科の帰り道でした
ストレスが溜まっているようだ
肌荒れの原因は全部
私を捨てたあなたのせいかもあなたがよくインスタで
絡んでたあの子のせいかも
ひいてはあの子を育てた
親のせいかも全部全部誰かのせいにしてしまえば
出典:アダムとイブ/作詞・作曲:優里
楽なのにな
私は何も悪くないの
そう言ってよ そう言ってよ
肌荒れがひどく、皮膚科に行った主人公。
原因はストレスが溜まっているからかもしれないと診断されたのでしょう。
主人公には思い当たる節がありました。
最近、付き合っていた彼から振られるという形で恋愛が終わりを告げてしまったのです。
きっと、この肌荒れの原因となったストレスは彼に振られたストレス。
そして彼に主人公が捨てられてしまったのはSNSでよく彼に絡んでいたあの子のせい、あの子が彼に近付いたのはあの子を育てた親のせい・・・・
そうやって全てを誰かのせいにして、自分に原因は無いと思う事はとても楽な生き方です。
主人公はそれではダメだと思いながらも傷付いた今は、そうやって生きるしか術がないのではないでしょうか。
「そうだよ、貴女は何も悪くない」そう言って共感してよ、と主人公は願っていますし、優里さんはそうなってしまう女性の心理状態を非常に分かりやすく表現されているのではないでしょうか。
多くの女性の共感が得られそうな歌詞ですね。
アダムとイブのせいにして
あなたを盗られる憎しみも哀しみも
アダムとイブのせいにして
最初から 最初から
全部なくなってくれよ涙の帰り道でした
出典:アダムとイブ/作詞・作曲:優里
限界が迫っているようだ
誰とも会いたくないのは
自分のせいかも
そもそもアダムとイブがいなければ、楽園を追放されなければ、禁断の果実を食べなければ人類は生まれなかったし、そうすれば主人公も彼も生まれなかったし、こんなに憎しみや悲しみに支配される事もなかったのです。
アダムとイブが悪いのだ、最初から全部無かった事にして欲しい、と主人公は思っています。
涙が止まらない帰り道。
主人公は止まらない涙と、アダムとイブさえ憎んでしまう自分の精神力に限界を感じているのでしょう。
今は誰とも会いたくない。
それは優しくされても冷たくされても受け止める自信が無いからではないでしょうか。
その選択だけはアダムとイブは関係ない自分のせい、つまり自分の意思だという意味だと思いました。
全部全部電子レベルに戻ってしまえば
出典:アダムとイブ/作詞・作曲:優里
いいのに
私は不幸になるために今
生きてないよ 生きてないよ
全て無くなってしまえばいいのに、と悲観的な主人公。
こんなに辛い思いをして、こんなに涙を流す為に生きているわけではないの・・・
私は不幸になる為に今生きていないよ、優里さんの素敵な歌詞の中でも特に印象に残るフレーズだと感じました。
これは「アダムとイブ」を聴いた多くの人に刺さる名言となるのではないでしょうか。
人は皆幸せになる為に生きているのです。
例え人類がアダムとイブの罪を受け継いで罪人として生まれたとしても、幸せになる権利は持っているはずです。
アダムとイブのせいにして
脳の隅々まで涙で洗ってよ
アダムとイブのせいにして
最初から 最初から
出会わなかったことに嗚呼 どうしてだろう
出典:アダムとイブ/作詞・作曲:優里
嗚呼 たった一人が居なくなるだけ
止まらない涙で記憶を洗い流す事が出来ればいいのに。
全部、全部アダムとイブのせいにして、全てを無かった事にして元カレと出会わなかった事にできれば楽なのに・・・という嘆きでしょうか。
家族も友人も、親しい間柄の人たちは変わらず主人公の傍にいます。
主人公から離れていったのはたった一人、元カレだけなのにどうしてこんなに辛いのだろうという主人公の痛みが伝わってきますね。
失恋した時って、たった一人自分の元から去ってしまっただけであり、大切な人たちは変わらず自分の傍にいてくれるのに世界中の全ての人間に見捨てられたような絶望感がありますね。
優里さんのこの歌詞がその心情をうまく表しているのではないでしょうか。
アダムとイブのせいにした
だけどね 何にも変わらない毎日だ
アダムとイブのせいにして
最初から最後まで
自分のせいだったのに受けとめられないままだった
リンゴはリンゴ
齧られたままだった
アダムとイブのせいにして
止められなかった
それが全てなのに嗚呼 最初から最後まで
出典:アダムとイブ/作詞・作曲:優里
自分がわからなくて
どんなに人のせいにして逃げてみても別れた事実は変わらないし、いつもと同じ毎日が繰り返されていきます。
まるで辛い事なんて無かったと錯覚するほどに平和に繰り返される日々、主人公は人のせいにしてきたけれど自分にも非があった事を少しずつ受け入れていく最中なのかなと思いました。
受け止められない現実はアダムとイブが食べたとされる禁断の果実、林檎に例えられ齧られたままだったと表現されているのは現実は現実のままで、主人公が人のせいにしても何も変わらなかった事を表しているのかなと私は考えました。
自分が分からないまま、とにかく楽になりたくて何かのせいにし続けた主人公。
辛い恋愛から立ち直るには確かに時間が必要です。
主人公は止められなかった、それが全てなのに、と歌っているので自分の責任転嫁に気付いているはずです。
この先きっと立ち直って前に進んでいくのではと感じられますね。

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さいごに
いかがでしょうか。
優里さんの「アダムとイブ」の歌詞を考察してみました。
恋に傷付いた女性の心を見事に書き上げ、そして歌い上げた優里さん。
素敵な歌詞が多い優里さんですが、特に名言ともいえるフレーズの多い楽曲ではないでしょうか。
ここから何年もまた経験を積んだ優里さんが数年後どんな歌詞を書くのか今からとても楽しみに感じた一曲でした!