今回は、人気バンド・SaucyDogの「404.NOT FOR ME」という曲を考察したいと思います。
7月6日にリリースされる6thミニアルバム『サニーボトル』に収録されている本楽曲。
どんな想いが込められているのでしょうか?
アルバム情報と合わせて見ていきましょう!
6thミニアルバム『サニーボトル』
7月6日リリースの全7曲が収録されたミニアルバム。
「優しさで溢れた世界で」や「あぁ、もう。」「ノンフィクション」「魔法にかけられて」といった配信済みの人気楽曲に加え、サントリーのショートドラマの主題歌として書き下ろした「君ト餃子」も収録される。
先日公開されたトレーラー映像は、これまでのMVやジャケット写真撮影時のメイキング映像で構成されており、メンバーの自然体な姿を見ることができる。
- 404.NOT FOR ME
- あぁ、もう。
- 君ト餃子
- 優しさに溢れた世界で
- 魔法にかけられて
- ノンフィクション
- Be yourself
- [Bonus Track] ころもがえ

404.NOT FOR ME 歌詞考察
タイトルの「404」とは、インターネットで、検索したページが存在しないときに表示されるエラーコードです。
また「NOT FOR ME」は、「自分には合わない」「私向きではない」という意味を持っています。
このことから、恋人が消えてしまった(404)主人公が、「自分には合わなかったんだ」と強がっている様子が読み取れますね。
早速歌詞を見ていきましょう!
夕立みたいなふたりはじっと終わりを待っていた
甘い匂いを置き去りに君は走り出す虹がかかった空を眺めて
出典:404.NOT FOR ME / 作詞:石原慎也 作曲:Saucy Dog
大きなため息をついて
「きっと明日は晴れるよ」
いや僕の心は雨模様
”夕立みたいなふたりはじっと終わりを待っていた”
突然降り出した夕立が止むのを待っている二人。
夕立みたいなふたり、と喩えられていることから、付き合っている二人も夕立のように、突然降ってすぐに止む関係であることが分かります。
関係の終わりを切り出すのを、お互いに待っている状態なのでしょうか。
終わりを告げたのは、君からだったようです。
次の恋に向けて走り出した君。
元カレである主人公に対して「きっと明日は晴れるよ(あなたも次の恋が見つかるよ)」と声をかける君。
しかし、振られた主人公の心は雨模様のままです。
履き潰したスニーカーじゃ
出典:404.NOT FOR ME / 作詞:石原慎也 作曲:Saucy Dog
この嵐の中は走れないよ
なぁ僕は君にとってそんなにもつまらなかったかい?
あぁやっぱこのままじゃ
自分を嫌いになってしまいそうだからさ
履き替えて終わりにしよう
君を好きだった僕はもういない
雨模様の主人公の心は、段々と嵐になってきました。
君が居なくなってしまった寂しさに打ちひしがれている様子が伝わってきます。
“なぁ僕は君にとってそんなにもつまらなかったかい?” という歌詞から、君と付き合っていたときのことを振り返って、後悔していることが分かりますね。
後の歌詞でも登場しますが、曲に出てくる”スニーカー”は、君との想い出を表現していると思われます。
履き潰した古いスニーカー(君との過去の想い出)では、心の嵐を乗り切れない。
“履き替えて終わりにしよう” 自分も次の恋を見つけて、君との想い出を忘れ去ろう。
”君を好きだった僕はもういない” と、吹っ切れて前向きな気持ちになっているように感じます。
アマレットの匂いがちょっと嫌いになったんだ
君からもらったスニーカーはどこへ行ったんだ
寂しくなるほど優しくないよ?
君はお互いを知るよりも早く居なくなったのさ未練なんてさ、これっぽっちも無いから
出典:404.NOT FOR ME / 作詞:石原慎也 作曲:Saucy Dog
「寄りを戻したい」とか
勝手な事言うなよな
また僕の心を惑わせて
消えないでくれ
新しいスニーカーに履き替えて、再び歩き出した主人公の姿が歌われています。
“アマレット” とは、アーモンド風味のリキュールのこと。
ちょっと嫌いになったと話していることから、君がよく付けていた香水がアマレットの香りだったのかもしれませんね。
履き潰して捨ててしまった君との想い出(スニーカー)。
時々思い出して、センチメンタルな気持ちになるほど、優しい人間ではない。
終わった恋は、さっさと忘れて、次の恋を見つけるんだと言い聞かせているようにも感じました。
“君はお互いを知るよりも早く居なくなったのさ” という歌詞から、夕立のように一瞬で消えてしまった君を攻めているようですね。
君から別れを切り出したのだから「寄りを戻したい」なんて言ってくるな。
”また僕の心を惑わせて 消えないでくれ”
どうせまた居なくなるんだったら、最初から期待させないでくれ、という主人公の心が表現されています。
立ち尽くして『くだらねえな』って
笑えるほどどこがよかったんだ
なぁ僕は君にとって最高に都合が良かったかい?
とかちょっと強がった
僕をみて開き直るくらいで良いんだぜ
吐き出して終わりにしよう
君を好きだった僕に悔いはない僕を好きだった君はもういない
出典:404.NOT FOR ME / 作詞:石原慎也 作曲:Saucy Dog
強がっていても、やはり君のことが忘れられない主人公の心の内が歌われています。
軽い気持ちで付き合って、一瞬で消えてしまった君との恋。
傷ついている様子を見せないように、余裕ぶって ”なぁ僕は君にとって最高に都合が良かったかい?” と皮肉る主人公の姿が浮かんできました。
君も僕を見習って開き直ろう。
最初から何もなかったように振る舞えば、これ以上傷つくことはないのだから。
前半では ”君を好きだった僕はもういない” と振られた側の強がりが歌われていましたが、ラストは ”僕を好きだった君はもういない” と、君が居なくなってしまった寂しさ、後悔が歌われています。
君への未練を捨てきれなかった主人公の今後が気になりますね。
再度、タイトルについて見てみましょう。
「404」はやはり、君が居なくなってしまったこと、それによって前へ進めないことを表しています。
冒頭でご紹介しましたが「NOT FOR ME」は、「自分には合わない」という意味。
元々はボードゲーム界隈で使われていた言葉です。
あるボードゲームを、ただ「嫌い」「面白くない」と言うのではなく、「(これを好きな人がいることは理解しつつ)自分には合わなかった」と言うことで、決めつけている感じがしない表現になります。
このニュアンスを曲に当てはめると、「君はとても素敵で、魅力的なんだけど、今の自分には合わなかったんだ」という意味になりますね。
相手を傷つけず、でも、振られたことを認めたくない主人公の気持ちが表現された素敵なタイトルでした。

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さいごに
いかがでしたか?
失恋ソングに定評のあるSaucy Dogらしい、素敵な楽曲でしたね。
これからの活躍も楽しみです!